もうじき終わりを迎える2018年冬アニメ。
その中から、放送前から告知などが大々的に行われ、視聴者の期待度が高かったもの2作品の現段階の感想などなどを書いていきたいと思います。
ご紹介するのは「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」と「ダーリン・イン・ザ・フランキス」。
ヴァイオレット・エヴァーガーデン
©暁佳奈・京都アニメーション/ヴァイオレット・エヴァーガーデン製作委員会
アニメ「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」より引用
京都アニメーションが力を入れに入れて作った本作、ヴァイオレット・エヴァーガーデン。
KAエスマ文庫という京都アニメーションが発刊するライトノベル文庫のレーベルから刊行された小説が原作となっています。
そのため、アニメ化も勿論京都アニメーションが手がけました。
自動手記人形、通称ドールと呼ばれる代筆屋をすることになった1人の少女のお話。
そして、これは1人の少女が「愛」を探す物語でもあります。
その少女がヴァイオレット・エヴァーガーデン。
彼女が目を覚ましたのは病室でした。
戦争で負傷し、運び込まれていたのです。
そこでC.H.社の社長、クラウディア元陸軍中佐と出会い、ヴァイオレットはC.H.社で働くことになりました。
ヴァイオレットは自動手記人形の仕事に就くことになりましたが、軍人としてしか生きてこなかった彼女は、人の心を汲み取って代筆をするこの仕事がとても難しいものでした。
どうしても軍人の連絡事項のような代筆しかできず、悩んでしまうこともしばしば…。
しかしヴァイオレットは自動手記人形の仕事に拘りました。
ヴァイオレットの1番大切な人、ギルベルト少佐に言われた言葉の意味を知りたいと願ったからです。
その言葉は「愛してる」。
大切な人から贈られた「愛してる」の意味を、ヴァイオレットは今日も探すのでした。
本作は放送前からネット上でも非常に期待度が高いものでした。
その理由が先行PVの出来。
アニメ『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』PV第4弾
©暁佳奈・京都アニメーション/ヴァイオレット・エヴァーガーデン製作委員会
アニメ「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」より引用
元々作画に定評のある京都アニメーションでしたが、その先行PVは正に圧巻もの。
僕も見てみて、「なんだこの作画…」と思ったほど。
これがアニメ?と疑いたくなるほどの力の入れようにとにかく驚きました。
そして放送前には今季覇権とまで言われるまでに期待値は膨れ上がっていましたね。
放送が開始しても先行PVのクオリティはそのまま維持されていました。
もう物語半分を過ぎましたが、それでも作画のクオリティは一切崩されず、どこまでも丁寧に作られている作品だと感動を覚えるほどです。
作画だけで言ったら今まで見た作品の中でかなりの上位。
内容ですが、ハッキリ言って物語自体は淡々と進んでいくため、大きな盛り上がりはそこまでありません。
しかしヴァイオレットが徐々に、本当に少しずつですが「感情」を知っていき、成長していっているのが分かり、なんというのでしょう…親心?のような温かさを抱きながら見てしまっています。
最初は本当に人の心を読み取れなかったヴァイオレットが、色んな人と出会い、色んな思いに触れて、笑顔までも見せるようになっています。
それがなんだか嬉しくて、次のお話ではもっと笑うかなとか、ヴァイオレットはどんな風に思うのかなとか、どんな思いに触れるのかなとか、とにかく毎週楽しみに見ています。
今までの中で1番お気に入りの話はドロッセル王女とフリューゲルの王子のお話。
ここで初めてヴァイオレットが笑い、とにかく幸せなお話だったので、非常に印象に残っています。
恋っていいなぁ…なんて思いながら見ていました。
残り話数少なくなってきましたが、これからヴァイオレットの過去も明かされるでしょうし、ギルベルト少佐についてもヴァイオレットは知ることになるでしょう。
隠されてきたことが一気に明かされると思うので、とにかく楽しみでしょうがないです。
また、ヴァイオレットが「愛してる」の意味を見つけられるのかにも注目ですね。
彼女なりの答えに行きつくことを期待していますが、どんな最後を飾るのかひたすら楽しみ。
最初の期待値が高かった分、物語は少し物足りなさを感じますが、心地よく見られて残りも楽しみな作品。
本作は言うならば、「作画オバケ」でしょうね。
本当に圧巻です。
ダーリン・イン・ザ・フランキス
©ダーリン・イン・ザ・フランキス製作委員会
アニメ「ダーリン・イン・ザ・フランキス」より引用
放送前の告知がもの凄く、多くの人は期待値が高かったアニメではないでしょうか。
- 都内某駅では壁に巨大な広告が貼られ、
- OP曲を中島美嘉さんが歌い、
- 「君の名は。」でキャラクター原案を務めた田中将賀がキャラ原案に携わり、
- そしてあの「エヴァンゲリオン」を生んだガイナックスから分社したTRIGGERとA-1 Picturesが共同制作をし…。
てんこ盛りすぎて期待してしまいますよね、これは。
叫竜という謎の巨大生物に脅かされた世界。
叫竜と戦うために人類は「フランクス」という兵器を生み出しました。
そのパイロットは子どもたちであり、パラサイトと呼ばれ名前も持たない。
その中の1人、ヒロは突如出会ったゼロツーという少女と「ストレリチア」に乗ることになったのでした。
ゼロツーの正体や叫竜との戦い、子どもたちの葛藤など、様々なことを映し出す作品です。
とりあえずキリのよい第6話までの感想を。
「パートナー殺し」の異名を持つゼロツーですが、第6話目にヒロと3度目のフランクス搭乗となりました。
まだまだ謎が多いゼロツーですが、何故彼女と乗った人は3回目に必ず死んでしまうんでしょうかね。
ヒロに突っかかっていたミツルは1度ゼロツーと乗っただけで精神に異常をきたしていましたし。
ミツルはゼロツーを化け物のように恐れるようになって、一時ストレリチアにも乗れなくなるまでになってしましたね。
ヒロは2回目の搭乗で心臓がおかしくなり、紫色に変色、傍から見ても分かるほどに変化をしていました。
3回目のときは心臓が痛むのか、苦痛に顔を歪めながら必死にゼロツーに着いていこうとフランクスを操縦していました。
これは彼女の生い立ちが関係しているんですかね?ゼロツーは角を生やし、一説では叫竜の血を引いているともされているみたいですが。
自分でも化物と言っていましたし。ゼロツーの正体や生い立ち含め、3回の呪いなどなど、気になる要素が沢山眠っています。
それにしても、ストレリチアのデザインにはびっくりしました。
©ダーリン・イン・ザ・フランキス製作委員会
アニメ「ダーリン・イン・ザ・フランキス」より引用
これまでロボットと言ったら無機質なものが多かったですが、ストレリチアには「目」があるんですよね。
正直これは好みが分かれるデザインかと思います。
自分は違和感バリバリで、イマイチ格好良さを見出せないまま見ています。
というか馴染めません。
作風に関しては「天元突破グレンラガン」と本当にそっくりですね。
制作がTRIGGERなので当然と言ってしまえば当然なんですが。
だからですかね、ストレリチアの戦闘シーンに関してはあまり新鮮味というか、グレンラガンのときに感じた異常なまでの熱さはあまり感じられなかったですね。
ここは少し残念なポイントでした。
ただ、ストーリー自体は少しずつ面白くなってきてるなと思っています。
イチゴのヒロに対する恋心、そこから派生するゼロツーへの嫉妬。
ゴローはなんとなくイチゴに気があるような感じですし、ヒロはイチゴの気持ちなど全く気付かずにゼロツーしか見えていないようですし…。
まだまだ幼いパラサイトたちの思いが少しずつ見えてきて、しかしそれが割と複雑で、それが今後にどのように影響してくるかが楽しみです。
勿論、ゼロツーの正体など、まだまだ楽しみな要素は沢山ありますし、今後にどのような物語が展開されていくのかも読めないので期待しています。
まだ先が長い作品ですが、これから更に面白くなることを期待したい作品。
そしてストレリチアの見た目にも慣れたいものです。
この2作品が期待値の割に評価が低かった作品。
と、言ってもどちらも面白いです。
特に作画おばけの「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」は是非とも見てみてください。
作画だけでも見る価値がある・・・そんな作品です。