「バジリスク ~甲賀忍法帖~」は、山田風太郎先生の小説から始まったアニメ作品です。

原作小説や、コミカライズした漫画はもちろんのこと、テレビアニメシリーズ、そしてパチスロでも人気を博した名作。

忍者物の作品はたくさん存在しますが、その中でも「バジリスク」は女性の運命が儚く、魅力的に映る作品です。

今回は、本作に登場する5人の女性に焦点を当てたお話をさせて頂きます。

 

 

 

 

バジリスクを一言で説明すると、伊賀と甲賀という、二つの忍者一族が殺し合う物語です。

それぞれの一族から選ばれた、各十名の精鋭達。合計二十人の忍者を中心に、話は進みます。

 

その中に女性は、伊賀に3名、甲賀に2名。

いずれも凄い術を持つ上、それぞれに異なる魅力を持つ者達です。

それぞれに壮絶なストーリーがあり、忍者という宿命を背負ったキャラクターばかりなので、今回はその5人の女性たちに的を絞ってお伝えしたいと思います。

「バジリスク ~甲賀忍法帖~」でもっとも魅力的な女性とは!?

 

 

「バジリスク ~甲賀忍法帖~」でもっとも魅力的な女性は

朧姫

 

まずは、なんと言っても伊賀の頭領であり、本作の正ヒロインでもある朧(おぼろ)姫。

忍者でありながら争いを好まず、忍術も体術も使えません。

 

しかし、生まれつき不思議な能力を備えており、彼女の瞳に見つめられた者は術を無効にされてしまいます。

主人公の弦之介と同じく、作中最強のジョーカー的存在です。

 

朧自身は至って優しくおっとりしたごく普通の可憐な女の子。

人に悪意を抱かず、敵であろうと理解しようとする天使のような存在です。

主人公の弦之介も、そんな朧だからこそ敵味方を越えて惹かれたのでしょう。

将軍の命令で伊賀と甲賀が敵同士に戻り、殺し合いを始めても、朧は恋人の弦之介を一途に慕い続けます。

まさに、忍らしからぬ女性なのです。

 

 

陽炎

 

そんな朧と対象的に、ごく忍らしい女性は、敵方の陽炎(かげろう)かもしれません。

甲賀の忍である彼女は、華やかな美貌とハッキリした気性、豊満な肢体。

それに、頭領に次ぐ高い家柄の女性です。

 

本来なら、恋する弦之介の妻になれる可能性も十分にある生まれでした。

ところが皮肉なことに、陽炎は特異体質のせいで、決して想う相手と結ばれることが出来ません。

それどころか、敵に抱かれなければならない・・・なんとも、辛い境遇の女性だったのです。

その理由は、彼女が毒の吐息を持つから。

もちろん、いつでも毒を吐く訳ではありません。

彼女の息が猛毒を帯びるのは、陽炎が胸をときめかせた時。

もしくは、官能に燃える時だけ・・・。

 

なんともやりきれない、残酷な宿命の生まれです。

しかも、彼女が想いを寄せる弦之介の心は敵である朧のもの。

伊賀との忍法合戦が始まった後も、それは変わりませんでした。

弦之介自身が否定するほど、彼の本心がよく見えてしまう・・・陽炎が朧に深い憎しみを抱き、自分の手で殺そうとするのも無理ないことです。

朧と弦之介には幸せになって欲しいけれど、陽炎は存在があまりに切なくて・・・彼女も、嫌いになれません。

嫌悪感に耐え、憎い敵の天膳に抱かれた時、どれほど苦痛だったかと考えると。( ノД`)

 

 

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お胡姨

 

甲賀の女性は、もう一人お胡姨(おこい)がいます。

如月左衛門の妹で、大柄で豊満な肢体の美少女でした。

伊賀に囚われたものの、吸血の術で一人を倒し、一人を果敢に撃退したお胡姨。

しかし相性が最悪な念鬼にまみえてしまい、全身を針で貫かれて、惨たらしい最後を迎えます。

 

そんな中、苦しい息の下で兄に秘巻の在りかを伝えた彼女。

忍者らしく、最後まで健気に戦い抜きました。

そして平時は、オテンバで活発な少女でもありました。

短い出番ながら、視聴者に強烈な印象を残したお胡姨も素晴らしい女性です。

 

 

蛍火

 

そして、伊賀の蛍火(ほたるび)。

切り揃えた髪に、吊りがちな目。

首に白蛇を巻き付けた、どこか妖精的な雰囲気の少女です。

虫や蛇を自在に操り、膨大な胡蝶を飛ばす彼女。

 

強力な術の使い手であり、同時に恋人の夜叉丸を慕う、年相応の女の子でもあります。

残念ながら夜叉丸は敵に殺され、蛍火は敵である左衛門を、自分の手で討とうとしますが・・・惜しくも敗れ、左衛門により最後を迎えます。

死の間際、彼女が見たのは自分を迎えに来た、恋人の幻影でした。

夜叉丸を慕い続けた蛍火も、印象深い女性キャラクターです。

 

 

朱絹

 

そして最後は、僕が個人的にとても好きな、伊賀の朱絹(あけぎぬ)。

黒い髪に透けるような肌、妖艶なうりざね顔。

頭領の朧を姉のように気遣う、しっかり者で優しい女性です。

 

そして同時に毛穴から血の霧を吹き出す、恐るべし術の使い手でもある彼女。

 

元から仲間想いの女性でしたが、物語の途中から仲間の小四郎に対して特別な感情を抱き始めます。

年下で大怪我を負った彼を何かと労るうちに、小四郎を愛しく想い始める朱絹。

しかし彼は、甲賀の忍と善戦し命を落とします。

 

彼を殺した陽炎を、必ず自分の手で殺す!彼の遺品の大鎌を構え、片肌脱ぎで陽炎に斬りかかる、朱絹の迫力!

しかし敵の罠にはまり、返り討ちにされてしまいます。

小四郎の仇を討てず、憎い陽炎に殺されたのは無念だったでしょう。

忍者らしく激しく戦い抜いて散った朱絹が、私はとても好きなのです。

 

 

バジリスクに登場する、個性豊かな5人の女性。

誰が一番魅力的なのか・・・という話をするつもりでしたが決められませんでした。笑

全員が素晴らしく、そしてかけがえの無いキャラクター。

だからこそ、僕はこの作品が大好きです。

 

「NARUTO」「忍空」など・・・漫画やアニメで忍者が主軸の作品はたくさん存在します。

しかし、その名作の中でも色褪せない魅力がたっぷりの作品が「バジリスク」。

その名前は知っていても触れたことはない・・・と言う方は、自人もこれを機に見て頂けたら幸いです。