昭和12年世界大戦真っ只中という時代に秘密裏に設立されたスパイ機関が舞台となっているアニメです。

結城中佐率いるスパイ養成部門D機関には、超人的な試験をくぐりぬけた若者たちが集まっています。

彼らは一流大学を卒業後、この機関に入り、さらに過酷な訓練に耐え抜いていきます。

爆薬の作り方や飛行機の操縦法、スパイ活動に必要なるありとあらゆる知識や技術を身につけ、世界各国の任地に旅立って行きます。

アニメでは、その地で起こる、様々なトラブルや難問を解決していく様子が描かれています。

 

 

ジョーカーゲームのここが面白い!

大元の流れは続いているものの、毎回オムニバス形式で話が完結するので見やすいです。

1話1話があっと思わされる程驚きのストーリー展開となっているので、毎回ドキドキワクワクさせられます。最後にその謎が解けた時のスッキリ感もしっかり味わえます。

 

スパイ活動が中心となっているストーリーだけに、内容に小麦粉を使った爆弾の作り方、暗号解析、など様々な要素が盛り込まれています。

そこが面白い。

見ていて、へーそうなんだと思うことが沢山登場します。

ストーリー自体も面白いのですが、そういったスパイ活動の内容を知ることができるところも見どころとなっています。

 

 

ジョーカーゲームの印象的だったシーン


©柳広司・KADOKAWA/JOKER GAME ANIMATION PROJECT
アニメ「ジョーカーゲーム」より引用

 

とても印象的だったのが、結城中佐スパイ活動中に不慮の事故に見舞われて亡くなった部下の所に来るシーン。

「棺」とされたタイトルのこの回は、機関生が死亡するストーリーです。

 

D機関では「死ぬな、殺すな」とされています。

そのため、死ぬという選択肢はほぼないと言っていい機関生たちなのですが、列車事故という出来事に巻き込まれてしまってはどうすることもできません。

それでも、最後の最後までスパイとしての任務を全うしきるのがこのD機関のメンバーです。

この三好もその1人でした。

 

その亡骸に面会しにきた結城中佐の姿が、何とも涙を誘いました。

普段冷たい印象が強い人物ですが、三好の目をそっと閉じさせるしぐさは、部下への思いがにじみ出ていたシーンだと思いました。

 

しかも、その三好の襟には秘密に管理されていた名簿が貼りつけてありました。しっかりとその役割を果たしていたのです。

そのことを結城中佐は見抜いていました。このシーンを見て、このD機関という組織は、物凄い絆で繋がっている上司と部下の関係ができてると感じました。

 

 

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ジョーカーゲームは小説が原作

実はこのジョーカーゲームは柳広司氏の小説が原作となっています。

2009年に吉川英治文学新人賞、日本推理作家賞などを受賞しており、続編も出されいる人気作品です。実写映画化もされています。

 

そんなストーリーに定評のあるジョーカーゲームですから、面白くないわけがありません。

ただ小説を先に読んだ人にとっては、アニメになるとイメージや雰囲気が変わると思う人も中にはいるかもしれません。

しかし、アニメになってもその面白さは変わっていません。

主要キャラクターには、そうそうたるメンバーの声優陣が勢揃いしていますので、その分面白味が増しているといった感じになっています。

 

アニメと原作とは若干違った部分もあります。

福本、田崎の紹介は原作ではなかったり、武藤が生卵を飲むシーンは原作ではないなど、ちょっとしたシーンでも違いがあったりするので、そこを見つけるのも面白いです。

またストーリー自体も、小説とは順序が多少前後していたり、カットされている部分もあります。

アニメオリジナルとなるシーンも多数含まれていますので、小説を読んでいてもいなくても、楽しめる内容となっています。

 

 

結城中佐の渋さが最高!


©柳広司・KADOKAWA/JOKER GAME ANIMATION PROJECT
アニメ「ジョーカーゲーム」より引用

 

スパイ養成部門D機関を率いる結城中佐は、とにかく無表情で感情を一切表に出しません。

そのため、何を考えているのかが全く読み取れません。そんな謎めいた結城中佐ですが、「追跡」という回で少しだけ過去を知ることができます。

この回を見てもまだまだ謎めいた感じは残りますが、小さい頃から既に無表情なのは変わらないのだなと思いました。

 

あと、結城中佐は普段杖をついて足が不自由だと周囲に思わせています。

しかしそれは偽装。

右手の傷も偽装だったのです。

実際に傷があるのは左手でした。

偽装することで特徴を敢えて作り、それを印象づけておく方が、いざという時、逆に結城中佐と気付かれにくくなるということらしいです。

 

佐久間がこれに気づきましたが、そのシーンを見た時、結城中佐のスパイとしての徹底した行動が凄いと思いました。

D機関を率いる者自体も、その存在を公に明らかにしてはならないという強い意志を感じました。

 

その結城中佐の意志が機関生たちにもしっかり伝わっているのがわかります。

とにかく機関生たち全員、皆、超一流のスパイたちばかりなのです。

完璧にスパイ活動をやり遂げて行く様子を見ていて、毎回凄いと思わされました。

 

 

ドキドキワクワクしたい方におすすめ!

ジョーカーゲームは、本格派のスパイアニメだと思います。

スパイ物が好きな人はもちろんのこと、ドキドキワクワクしたい人、謎解きが好きな人、ミステリーが好きな人などにおすすめ。

その思いにしっかりと応えてくれることでしょう。

 

また毎回最後にドンデン返しが起こることが多いので、何回も見直して楽しむのがおすすめです。

事の顛末を知った後見返してみると、また違った面白さを味わえます。