物語の中には、時に色々な人間関係が登場します。

家族、知人、友人、敵。

中には「兄弟姉妹」というパターンも。

今回はアニメの中に登場した兄弟姉妹のキャラクターの中で僕が好きなランキングを紹介します。

 

 

アニメの印象深い兄弟姉妹キャラクターランキング

第10位:「天上天下」棗姉妹


大暮維人/集英社・マッドハウス・テレビ朝日、avex mode
アニメ「天上天下」より引用

 

まずは少々、前の作品ですが……「天上天下(てんじょうてんげ)」に登場する、ヒロイン姉妹。

棗真夜(なつめまや)と、棗亜夜(なつめあや)です。

 

本作は、大暮維人(おおぐれいと)先生の漫画が原作です。

大暮先生といえば、なんといっても魅力的な女性が印象的。

その中でも、前述の姉妹は作品を代表する、強く美しい女性たちです。

 

姉の真夜は、主人公の凪(なぎ)が所属する、柔剣部の部長です。

抜群のプロポーションに、長い銀色の髪。そして、文武に長けた頼もしさ。

普段は幼女の姿ですが、いざという時には年相応の姿に戻り、勇ましく戦います。

幼女姿の時は、副部長の高柳くんの肩に乗るのがお約束。

小動物っぽくて、とても可愛いです。

猛者が集う統道学園の中でも、真夜さんは一目置かれる存在です。

 

入学早々に学園内で暴れた凪と相棒のボブは、止めにやってきた真夜にアッサリといなされ、窓から投げ飛ばされてしまいました。

その時、生まれて初めて女性に惹かれた……凪が恋に落ちた瞬間でした。

今の自分では届かない、真夜の心身の強さや、辛い過去を乗り越えてきた故の、人としての厚み。

両親と兄を失い、かつての仲間と決別し、それを乗り越えてきた……。

彼女の過去を知ったことで、ますます真夜を尊敬し、惹かれていきます。

凪にとって、真夜は頼もく信頼出来るリーダーであり、いつか追い越したい相手。

もちろん、視聴者にとっても眩しい、アイドル的存在の女性です。

 

対して妹の亜夜も、姉に負けず劣らず、魅力的な女性。

姉を上回るダイナマイトボディに、長くまっすぐな黒髪。

素直な気性と、年齢不相応な剣の冴えを持つ、可愛い女の子です。

 

ただ、実力も心の強さも、姉に比べるとやや未熟な印象があります。

「龍眼(りゅうがん)」という特殊な力を持つために、それに振り回されることもある彼女。

覗き見てしまった過去の光景に動揺したり、姉への不信が芽生えて、動揺したり……。

凪に惹かれ、彼に一途な想いを寄せる亜夜にとって、姉は手ごわい恋のライバルです。

女性としても武人としても、姉には敵わない……そんな思いに苦しむ場面も、多々ありました。

 

しかし、亜夜も凪も、まだまだ成長途中。

特に亜夜は、姉への嫉妬を乗り越え、追いつけ追い越せと修行を重ねる毎日。

部将としてメンバーを率いる真夜に比べて、亜夜には年相応の女の子らしさがあります。

家事が不得手な姉の代わりに、手料理を披露したり。(ただし、剣術の要領で野菜を斬る、彼女ならではの豪快クッキングですが……)

 

凪に手作り弁当を用意して、強引に食べさせようとする場面もありました。

その一途さや可愛らしさで、徐々に凪の心を引き寄せつつある、亜夜。

姉のようにはなれないし、なる必要もない。

亜夜ならではのやり方で、一途にアタックをすれば良いのだと思います。

ライバルが実の姉だし、パーフェクトな存在なので、難しいとは思いますが……。

複雑な想いを抱きつつも、姉を尊敬し、慕う気持ちも持っています。

 

一方、恋愛には疎い真夜も武人として、信頼できる仲間として、妹に強い期待をかけています。

龍眼という、自分には無い特別な能力も持っている訳ですし……。

複雑な関係の姉妹ですが、これからも変化しつつ、切磋琢磨していけそうな二人です。

原作は完結済みですし、また続編をアニメ化してくれたら良いなあ、とこっそり思っています。

 

 

第9位:「BLOOD+」小夜とディーヴァ

姉妹と言えば、「BLOOD+(ブラッドプラス)」は対照的な、戦う関係の姉妹です。

生まれつき敵対し、戦うことを宿命づけられた、運命の双子の姉妹。

それが主人公の小夜(さや)と、妹のディーヴァ。

そっくりな容姿ですが、小夜の目は赤色、ディーヴァの目は青色です。

 

怪物「翼手(よくしゅ)」のミイラから誕生し、生まれてすぐに離された二人。

実験のため、普通の人間として、人の中で育てられたのが、姉の小夜。

そして塔に閉じ込められ、決まった人間以外と接触せずに育てられた、妹のディーヴァ。

ディーヴァが小夜に対して、深い殺意と敵愾心を持つのは、思えば当然かもしれません。

 

不老不死に近い身体を持つ二人ですが、翼手の女王である彼女たちを殺す方法が、一つだけありました。

それは姉妹が自分の血を、相手の体内に入れること……。

姉の血が妹を、妹の血が姉を殺す為の、唯一の武器になるのです。

 

やがて、小夜が開けた扉から脱出したディーヴァは、周りの者を殺害して逃亡します。

そして眷属を増やしながら、怪物を増やし、災厄を振りまくように……。

特殊な育てられ方をした為、人の倫理観に縛られず、子供のような無邪気さと、残酷さを持つ彼女。

側近のアンシェルに誘導されたとはいえ、人類に災いを振りまく存在になってしまいました。

 

彼女を解き放った責任として、自分の手で妹を殺す決意をした小夜。

それからは従者のハジと共に、ディーヴァを探して世界中を旅するようになります。

ロシア、ベトナム、アメリカ、そして沖縄……。「すべてが終わったら、自分を殺してほしい」とハジに頼んで。

 

そして物語の中盤で、とうとう再会した姉妹。

激しく戦うもののディーヴァを取り逃がし、義弟のリクを殺されてしまった小夜。

一方ディーヴァはリクの子を身籠り、二つの繭を生み落とします。

 

最終決戦。

オペラハウスで対峙し、互いに刃を向け合う姉妹。

互いに捨て身で剣を向け合い、相手の身体に刃を突き刺しますが……。

出産によって弱っていたディーヴァのみが命を落とし、小夜だけが生き残りました。

身体が崩れていく妹を前に動揺し、刃を落とす小夜。

「ダメよ、一人でなんて……私も一緒に……!」という言葉から、小夜が妹と共に、自分も終わる覚悟だったことが伺えます。

そんな姉に、初めて穏やかな目を向けるディーヴァ。

繭に包まれた自分の子供達を見て、「可愛いでしょう、私の子供達……」と呟きます。

 
最後にディーヴァの脳裏に浮かんだのは、二人の子供たちを腕に抱き、幸せそうな笑みを浮かべる自分の姿でした。

 

特殊な環境で、不幸な育ち方をしたディーヴァ。

自分とは違い幸せな暮らしをし、何も知らずに育った姉の小夜は、憎らしい存在だったのかもしれません。

でも、もし状況が違えば、二人はごく普通の姉妹として、仲良く育っていたかもしれない。

「自分の子供」を欲したディーヴァは、実は誰よりも家族を求めていたのかもしれない……そう思いました。

 

ディーヴァの死後、代々続く争いに終止符を打つ為、妹の娘達(自分にとっては姪)に刃を向けます。

そんな小夜を叱ったのが、小夜の義理の兄である、カイでした。

彼は子供達の父親である、リクの兄。

つまりカイは小夜とリクの兄であり、子供たちの伯父でもあるのです。

小夜を止め、「俺がそいつらを育てて、幸せにする」と宣言するカイ。

 

女王達の確執を止めた、カイの勇気と思いやりに拍手です。

実際ラストでは、成長した姪達の父親として、慕われる描写がありました。

 

この後、小夜は三十年の休眠に入る予定ですが……

次に目を覚ました時には、きっとディーヴァの子供達と、笑顔で対面出来ることでしょう。

生まれた時から対立を宿命づけられるのが、翼手の女王達……

その宿命を変えることが出来た、大切なラストシーンです。

 

同じ性別の姉妹には、異性の家族とは異なる形の愛情や、憎しみが生まれるのかもしれません。

女性というのは自分と、身近な人を比べて一喜一憂する面があるので、なおさらに……。

そんな「姉妹」が登場するアニメは、とてもスリリングで魅力的だと感じます。

 

 

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第8位:「刀語」鑢姉弟


©西尾維新・講談社 / 「刀語」製作委員会
アニメ「刀語」より引用

 

まず「姉弟」で連想するペアは、近年だと「刀語」(カタナガタリ)に登場する、鑢七実(やすりしちみ)と、鑢七花(やすりしちか)ペアです。

家族で島流しにされ、父亡き後は無人島で二人きりだった七実と七花。

特に島で育った弟にとって、姉は唯一の、自分以外の人間でした。

 

そして二人は、共に「虚刀流」という格闘技の継承者。

正当な跡継ぎは弟の七花ですが、実は彼すら敵わない天才が、姉の七実でした。

「生きているのが不思議」と言われるほど病弱でありながら、一度見た技を、完全に会得する真の天才です。

その才能を恐れた父親が、殺そうとしたほど。

 

七花にとっては、決して勝てない恐るべし存在であり、同時に親しい肉親でもある姉。

また七花にとっても、弟は可愛い存在。

最後はあえて敵として反目し、弟に敗れた七実。

常に死を間近に感じていた彼女は、せめて弟の手にかかって終わりたい、と思ったのかもしれません。

また、最強である彼女に勝てる存在は、七花しかいなかったのかも。

 

七実を破った後、弟は「殺したくなかった」と呟きます。

ある意味、全ての始まりである二人。

「越えるべき壁」とも言える、優しいだけではない姉弟関係です。

 

 

第7位:「銀魂」沖田姉弟

そして、「姉弟」が登場するアニメと言えば「銀魂」(ぎんたま)も外せません。

テレビアニメ、映画、そして実写映画と、色々なメディアになった本作。

銀魂には、沖田姉弟が登場します。

 

「ドS王子」として人気のキャラクターの、沖田総悟(おきたそうご)。

普段は自由奔放に振る舞い、上司に頭を抱えさせる彼ですが、たった一人の姉・ミツバには頭が上がりません。

こちらも幼い頃に親を亡くし、姉に育てられた弟。

病弱だけど美人で優しい姉のミツバさんは、総悟の唯一の泣きどころです。

 

姉の前では一人称が「僕」になり、借りてきた猫のように大人しくなる姿は、何とも微笑ましいもの。

こちらも仲が良い、素敵な姉弟です。

「ミツバ編」で、やがて姉弟は陰謀に巻き込まれていくのですが……。

 

 

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第6位:「るろうに剣心」雪代姉弟

そして、母代わりと言えば「るろうに剣心」に登場する雪代巴(ゆきしろともえ)と、雪代縁(ゆきしろえにし)の姉弟も。

巴は、主人公の剣心が初めて愛した女性であり、彼の妻だった人。

そして縁は、巴の実の弟です。

 


和月伸宏/集英社・スタジオディーン・SPEビジュアルワークス
アニメ「るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 」より引用

 

幼い頃に母親を亡くし、姉に育てられた縁。

彼は姉を誰よりも慕い、大切に想っていました。

結果的に、それが悲劇の原因になるのですが……。

 

OVAの傑作「追憶編」では、剣心と巴、そして縁の過去が描かれました。

 

許嫁を殺した剣心を殺す為、素性を隠して彼に近づいた巴。

しかし共に過ごし、剣心の人となりを知るうちに、巴は彼を殺せなくなります。

遂に、身分を偽るため仮初めの夫婦になった二人。

穏やかな村での暮らしは、若夫婦に幸せな時間をもたらしますが……そこに訪ねて来たのが、弟の縁でした。

剣心を殺そうとする、一味の連絡役になっていた縁。

 

しかし、巴の心変わりを知って縁は荒れます。

「アイツさえ居なければ」と、一層剣心への恨みを募らせる弟。

そして縁は、目を塞がれた剣心が、巴を斬る瞬間を目撃してしまいます。

夫を救うため、敵の前に自ら飛び出した、巴の行動が起こした悲劇でしたが……。

縁には、彼が最愛の姉を殺したという事実だけが、強く刻まれました。

 

それから十五年後、縁は恐るべき復讐者として、剣心の前に再び姿を表します。

上海で手に入れた、権力と力を手に……。

縁の壮絶な復讐は続編で描かれましたが、剣心をギリギリまで追い詰め、一度は再起不能寸前にしたほど。

一人の姉の死が、たくさんの人の運命を狂わせた。

あまりに深い弟の敬慕が、悲劇に転じてしまった、悲しい姉弟愛です。

せめて、剣心と縁……亡き巴さんが愛した二人が、これから幸せな人生を歩んでくれることを願わずにはいられません。

 

 

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第5位:「銀魂」志村姉弟

またまた銀魂ですが・・・

銀魂には、そのレギュラーである志村新八(しむらしんぱち)は、主人公の銀時の弟分であり、チームの貴重な良識人でもあります。

その新八は幼い頃に父母を亡くし、姉のお妙(たえ)と二人暮らし。

仲良く支え合って暮らしています。父の残した道場を守りつつ、キャバクラで働く姉のお妙。

そして、銀時の万屋で働きながら、家計を支える新八。

 

一見、清楚で淑やかなお妙ですが、実は怒ると死ぬほど怖い女性。

キレると腕力に訴え、その強さには誰も叶いません。

「ゴリラに育てられた」と揶揄されるほどの、凶悪なお妙さん。

しかし弟にはやや過保護で、彼に近づく女性があれば、小姑として密かにチェックします。

黒焦げの料理を無理やり食べさせたり、理不尽な振る舞いをすることもあるけれど、基本的には弟を影から見守り、支える良き姉上。

こちらも仲睦まじい、微笑ましい姉弟です。

 

 

第4位:「けいおん!」平沢姉妹


©かきふらい・芳文社/桜高軽音部
アニメ「けいおん!」より引用

 

「兄弟姉妹」を語るならば、この名コンビも忘れてはいけません。

平沢姉妹。

憂の事を考えると全く不憫でなりませんが、彼女はあれで心が満たされているので良しとしましょう。笑

全く唯お姉様は憂をイイ女に育ててくれましたね。笑

 

この2人をみていると、一体いつまで一緒に暮らすのだろう・・・と少々不安になってしまいます。

きっと唯お姉様はコタツと憂がいなければ生きていく術がありません・・・。

憂は憂で、常にお姉ちゃんがどうしているのか気になってしまい、恋人が出来たとしてもお姉ちゃんを第1優先で行動するでしょう。

ああ・・・優しい世界・・・。

 

彼女たちの幸せを心から願っています。

 

 

第3位:「物語シリーズ」阿良々木兄妹

第3位は阿良々木兄妹。

平沢姉妹とは全く真逆な壮絶兄妹です。笑

だって、お兄ちゃんは半分ヴァンパイアだし、真ん中の妹は兄とマジ喧嘩して街を壊すし、下の妹は永遠の命を授かったフェニックスだし。

まじで誰か止めてくれ・・・っていうくらいの壮絶な兄妹。

 

しかし阿良々木兄妹としてはそれが日常、それが平和。

 

もはやファイアーシスターズとそのボスを止めることは誰にも出来ないのです。

あの歯ブラシをして上げるシーンはマジで謎過ぎましたけどね。笑

ただ、やっぱり月火ちゃんがフェニックスだとわかっても何の迷いもなく助けちゃう暦お兄ちゃんがマジ格好良かったです。

そんな裏側を知らずとも月火ちゃんはお兄ちゃんのことを慕っていますしね。

ええ兄妹や・・・。

 

 

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第2位:「やはり俺の青春ラブコメは間違っている」比企谷兄妹

第2は「俺がいる」からヒッキー兄妹。

この兄妹ね・・・結構好きなんですよ。

まあ、だから2位に上げてるんでしょって話ですけどね。

 


©2013 渡 航、小学館/やはりこの製作委員会はまちがっている。
アニメ「やはり俺の青春ラブコメは間違っている」より引用

 

超絶ブラックな兄と、リア充ライフを送っているであろうコミュ能力が高い妹。

この2人はそれぞれちゃんと自分の主張がしっかりしているところが良いね。

兄が複雑な事情から心がやんでしまった時には、それを察知して全力でぶつかる悠木碧。

兄のことを誰よりも理解していて、「八幡」という新たな悪口を生み出しながらも、兄のことを慕い想っている妹。

少々シスコンが入っていそうだけど、妹の頼みなら基本的に断れない兄。

 

それぞれの主張が食い違う時にはちゃんと話をして、仲違いしても素直に非を認める。

こんな兄妹、良いな・・・と心から思います。

 

 

第1位:「おそ松さん」松野兄弟

©赤塚不二夫/おそ松さん製作委員会
アニメ「おそ松さん」より引用

 

あらゆる兄弟姉妹を押しのけて1位に輝いたのが「おそ松さん」から松野兄弟。

日本一クソな兄弟であり、日本一敵に回したくない兄弟。

誰か1人だけが良い思いをすることは絶対に許さず、誰か1人が地の底に落ちたら絶対に助けに行かない自分本位のヤツが6人もいます。

だからこそ怖い。笑

1人1人がターミネーターのように、ゾンビのように絶対に屈しない心を持っていて、何か恨みを買ったら必ず復讐にやって来ます。

 

割とマジでファンタスティック4とかより強いんじゃないかな・・・と勝手に思っています。笑

こんな形でリメイクされるとはね、さすがに赤塚不二夫先生も思わなかったでしょう。

日本一の兄弟キャラとして、ここに認定します。

 

 

 

仲良く、そして互いに大きな影響を及ぼす兄と姉と弟と妹。

皆さんの推す兄弟姉妹は、この中にいましたか?

きっと他にも、素晴らしいペアが沢山いることと思いますが・・・。