声優さん……それは言うまでもなく、アニメや吹き替え映画に命を吹き込む大切な存在です。

中には出演作品によって、声や演技をガラリと変えてしまう方もいらっしゃいます。

「えっ、この役とこの役は、同じ声優さんだったの!?」と、後でビックリすることも……。

今回は、ある声優さんの七変化(という名のマルチな活躍)をご案内します。

プロって凄いなあ……と、改めて出演作品を見たくなるかもしれません。

その方の名は、水樹菜々さん。

 

 
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水樹さんといえば、押しも押されぬ人気声優さん。

その上、演技力だけではなく、美貌や高い歌唱力にも定評があります。

「深愛」や「WILD EYES」など、たくさんの名曲があり、紅白歌合戦で歌を披露したことも。

 

水樹さんの事を知らない人からしたらポカーン・・・という感じだったと思いますが、いざ歌い始めると注目してしまった人も多いかと思います。

西川貴教さんにも全く引けを取らない歌唱力で、迫力満点のパフォーマンスを披露していました。

 

 

水樹奈々さんの声優代表作

 

今でこそ歌の活動の方が多い印象がありますが、やはり一番に思い出すのは声優として出演した作品の数々。

声優のデビューは高校2年生という若さ。

そのため、声優としてはかなり年季の入った経験値を重ねていますが・・・透明感のある可憐な声で、それを生かした少女の役が多い印象です。

そんな水樹さんの代表作を振り返りましょう。

 

 

「BLOOD-C」更衣小夜

「BLOOD-C」では、日本刀を携えて異形の怪物を狩る、更衣小夜という少女を演じました。

小夜は、浮島神社の一人娘。

 


Production I.G、CLAMP
アニメ「BLOOD-C」より引用

 

昼間はおっとりした天然さんですが、夜は人知れず「古きもの」と呼ばれる怪物を狩る務めを果たしています。

古きものは、人を喰らう存在。

小さな島に暮らす人は、皆小夜にとって大切な存在。

父親にクラスメイト、教師に、カフェの店主。

周りの人達を守る為、小夜は懸命に怪物達と戦います。

 

しかし、テレビシリーズ終盤で、小夜は残酷な真実を知らされました。

それは、小夜が「古きもの」を喰らう、更に上位の怪物だということ。

今までの記憶は人為的に与えられたものであり、大好きな父親とは、血の繋がりがありません。

それどころか、今住まう島全体が、小夜を騙す為に用意された偽物でした。

 

小夜と古きものの戦いを観察する為に、小さな町と、そこに住む住人を用意し……。

クラスメイトや教師は、何らかの報酬と引き換えに友人を演じていた「キャスト」だったのです。

彼らの本心を知り、激しいショックを受ける小夜。

しかも、その黒幕が、親しくしていた優しいお兄さん・七原文人だったとは……。

 

文人は小夜の血を与え、父親を怪物に変えます。

変わり果てた父親と戦い、彼を倒した小夜。

父親が本心から彼女を大切に思っていたこと、それだけが救いです。

 

クラスメイトの中には、本当に小夜に想いを寄せていた少年もいました。

彼も小夜を庇って銃に打たれ、命を終えます。

本当に、全てを失った小夜。

形のあるモノも、無いモノも……。

 

彼女の世界をメチャクチャに壊し、残酷な真実を突き付けた仇・文人。

彼に復讐する為に、小夜は劇場版で、縦横無尽に走ります。

テレビシリーズの無邪気な笑顔を封印し、無口な復讐者となって……。

 

テレビシリーズの、優しくておっとり、少し天然な小夜。

劇場版の、暗い瞳で復讐に突き進む、荒んだ小夜。

 

セーラー服にコートをまとい、日本刀を携えて、敵を斬り続けました。

文人の裏切りに傷ついたせいか、反乱組織の仲間にも、最初はあまり感情を見せません。

そんなクールな小夜も、見事に演じ分けた水樹さん。

それでいて、テレビ版と劇場版の小夜は、確かに続いていると感じられるのが凄いところです。

「更衣小夜」は、一人で二つの顔を見せる、稀有なキャラクターでした。

 

 

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「NARUTO」日向ヒナタ


岸本斉史/集英社・ぴえろ→studioぴえろ
アニメ「NARUTO」より引用

 

「NARUTO」に登場する日向ヒナタも、水樹さんが声を担当しました。

主人公ナルトの幼なじみであり、成長後は彼の妻となったヒナタ。

内気で恥ずかしがり、でも頑張り屋なヒナタに、水樹さんの可憐な声はぴったりでした。

 

個人的には、劇場版「ザ・ラスト」の活躍が印象的です。

美しく成長したヒナタは、幼い頃から想いを寄せていたナルトに想いを伝えようと手編みのマフラーを編みます。

 

  • 家で静かに編み物をする姿。
  • 妹に軽口を叩く、寛いだ姿。
  • 彼に告白しようと、スカート姿で会いにいく姿。
  • かと思えば、拐われた妹を救出する為に任務に向かう、活動的なくのいち姿……。

 

一本の映画の中で、様々な姿を見せてくれたヒナタ。

彼女の色々な姿を、水樹さんは実に魅力的に演じていました。

 

敵に対峙した時の、凛々しいヒナタ。

恋する人の前で、初々しい表情を見せるヒナタ。

最初は片想いする少女だったヒナタは、終盤で恋を実らせ、眩しい笑みを浮かべます。

 

そして、続編の「BORUTO」では二児の母になり、頼もしくも、優しい姿を見せてくれました。

ヒナタも、シリーズの中で大きく成長・変化する姿を披露したキャラクターです。

その全てを演じた水樹さんは、やっぱり流石です。

 

 

「シャーマンキング」玉村たまお

そう言えば「シャーマンキング」に登場する玉村たまおも、引っ込み思案で恥ずかしがり屋な女の子です。

もちろん、声は水樹さん。

主人公の葉に想いを寄せる少女・たまお。

家来のポンチ、コンチにセクハラされながらも、頑張る彼女。

美しい薔薇のようなヒロイン(トゲがある)のアンナとは異なる魅力の、可愛らしい女の子です。

 

 

「鋼の錬金術師」ランファン

水樹さんは、ヒナタやたまおとは異なる、強くクールな女性も演じています。

「鋼の錬金術師」に登場する、ランファンです。

 


荒川弘/スクエアフェニックス・鋼の錬金術師製作委員会
アニメ「鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST」より引用

 

彼女はまだ少女ながら、皇子の護衛を務めるほどの実力者。

厳めしいお面をつけ、黒装束に武器を持ち、主人を守って戦います。

時に年相応の表情を見せるものの、必要とあらば、自分を犠牲にすることすらしてのけます。

 

作中最強人物のブラッドレイに遭遇し、彼に片腕を斬られたランファン。

彼の目を欺く為に、もう動かない片腕を自ら切り落とし、犬の背に結びつけて利用した彼女。

極限の状況でそれらをしてのけたランファンに、ブラッドレイも思わず「見事」と唸りました。

 

それから後も、失った腕の代わりに機械義手をつけ、厳しいリハビリをこなした彼女。

見事に復帰し、最終決戦で活躍。

腕と祖父の仇である、ブラッドレイの最後を見届けました。

 

どちらかと言えば、ランファンは後期の小夜に近い、無口でクールな、武人系のキャラクター。

とは言え、ちゃんと人間味もあります。

主のリンを案じてオロオロしたり、失った腕に悲しむ祖父を前に、悲しい顔で詫びたり……。

恩人の医師・ノックス先生に、柔らかい表情で礼を述べる場面もありました。

ヒナタとは異なるタイプですが、お面を付けていない時は恥ずかしがり屋なので、そこは少し共通しているかもしれません。

 

 

今までご紹介したキャラクターは、皆異なるタイプ。

でも水樹さんは、それぞれを見事に、しかも魅力的に演じ分けています。

今は「バジリスク~桜花忍法帖~」で、ナレーションを担当しておられます。

 

しかも前作に続き、エンディング曲まで熱唱。

「HOT BLOOD」は、前作の「ヒメムラサキ」や「WILD EYES」に負けず劣らずな名曲……。

これからも、水樹菜々さんのマルチなご活躍を、ワクワクしつつ見守るつもりです。

 
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