とうとう全国的に、梅雨入りしてしまいましたね……毎日雨がシトシト、湿気がジメジメ。

お日様も出ないし、何かと憂鬱な時期です。

 

しかし。

だからこそあえて、「雨」が重要な場面で絡む作品を視聴してみませんか。

雨の音を聴きながら観れば、この季節ならではの臨場感を感じられるかもしれません。

 

 

梅雨に見たいアニメランキング

第3位:BLEACH(ブリーチ)

久保帯人/集英社・テレビ東京・電通・studioぴえろ
アニメ「BLEACH」より引用

 

実写映画化も控えた、スタイリッシュ死神チャンバラ作品。

それが、「BLEACH」(ブリーチ)です。

 

本作品の主人公・黒崎一護(くろさき いちご)と、副主人公の朽木(くちき)ルキア。

彼らにとって雨は、決して忘れられない苦しい記憶と結びついています。

 

まずは、一護。

現在高校生の彼は、小学校の時に母親を亡くしています。

それは、9歳の6月17日のこと。

 

雨の中、母と手を繋いで歩いていた一護は、危険な場所にいる幽霊らしき女の子を目撃します。

幼い頃から霊感が強く、幽霊を見ることが出来た一護。

彼は幽霊を助けようと駆け寄りますが、崖から落ちてしまい……。

 

気付いた時には、母親に抱き締められて倒れていました。

そして途中でぶつけたのか、動かなくなった母……。

「母ちゃんが死んだのは、自分のせいだ」誰に責められずとも、そう思い、自分を責め続けてきた一護。

 

その時から涙を見せず、今度こそ人を護れるように、強さを求めてきました。

「護る」ことに拘るのは、母の死が強い後悔になっているからです。

 

しかし、15歳の祥月命日。

家族と訪れた母の墓参りで、一護とルキアは人間そっくりな虚(ホロウ⁄悪霊)を目撃します。

それは、母の死のキッカケになった、あの日の少女でした。

 

死神となった一護の前で、少女は正体を露にします。

その正体は、人間そっくりな擬似餌で獲物を誘き寄せ、相手の魂を喰らう「グランドフィッシャー」という虚でした。

 

つまり、見方によっては母親の仇。

一護は母の姿と声で惑わされながらも耐え、血だらけで敵と戦います。

 

そして手を出したくなるのを、「邪魔をしてはいけない」と必死に堪える、相棒のルキア。

彼女は、これが一護にとって「魂を守る為の戦い」だと感じていました。

 

最後は撃退したものの、母の仇を討てず逃がしてしまった一護。

悔しさに歯噛みする中、心情をなぞるかのように雨が降ります。

自分はもちろん、父親も双子の妹達も、母親の真咲(まさき)が大好きでした。

 

その母を、自分が家族から奪ってしまった……。

苦悩する息子に、普段は能天気な父親は傘を差しかけ、「お前のせいじゃない」と言葉をかけます。

 

もっともっと強くなり、次こそ勝つ。

そう決意した一護は、「じゃないと、お袋に会わせる顔がねえんだよ!」と、ルキアに宣言しました。

少し頼もしくなった顔に、微笑むルキア。

 

実は母の死や、父親と母親の出会いには秘密があるのですが……。

まだアニメではそこまで進んでいないので、割愛します。

ああ、詳しく書きたい……!!

 

しかし、これだけは。

後にグランドフィッシャーを倒し、妻の仇を討ったのは一護の父・一心(いっしん)でした。

知らない間に、仇討ちをされていた息子……。

 

 

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そして相棒のルキアにも、雨には悲しい思い出があります。

 


久保帯人/集英社・テレビ東京・電通・studioぴえろ
アニメ「BLEACH」より引用

 

それは、今から50年近く前のこと。

 

平民でありながら強く乞われ、大貴族の朽木家に養女に入ったルキア。

しかし幼なじみと離れ、慣れない貴族の家に馴染めず、孤独を深めます。

周囲からも、貴族として敬して遠ざけられる、辛い毎日。

 

そんな中、死神として配属されたのが十三隊でした。

そこで遠慮せず、ズケズケと接してくれたのが上司の副隊長・志波海燕(しば かいえん)でした。

良くも悪くも特別扱いせず、ルキアに接する海燕。

 

それは彼女が何より欲していた、「普通の接し方」でした。

他の仲間とも馴染み、海燕の傍で安らぎを感じるルキア。

 

恋とはいかなくても、その時彼女は海燕に、憧れのような感情を抱いていたのかもしれません。

しかし海燕には、都(みやこ)という優しく美しい妻が。

ルキアは女性として魅力があり、実力も持つ彼女に、憧れを感じていました。

 

しかし、その都が謎の虚に殺されました。

犯人を追うのは隊長の浮竹(うきたけ)、海燕、そしてルキア。

やがて捕捉した虚は、「メタスタシア」。

 

敵の能力も分からず危険が高い状態で、海燕は「俺に行かせて下さい」と直訴します。危険だと止めるルキア。

しかしメタスタシアは、特殊な能力で海燕と融合しました。

身体を乗っ取られ、意のままに操られる海燕。

上司の浮竹は、タイミング悪く発作が起きて吐血(えええ……)。

 

海燕を止めるには、とどめを刺すしかない……ルキアは、尊敬する上司の身体を刀で貫きました。

最後の最後で本来の自分に戻った海燕は、ルキアに「ありがとうな」と礼を言いながら、命を落とします。

ショックと悲しみ、そして自分への嫌悪。

 

その時の経験から、ルキアは自分を責め、裁かれなければいけないと思い続けてきました。

数十年の時を経て、一護と幼なじみの恋次(れんじ)に心を救われるまで……。

 

さらにその後。

乗り込んだ敵の本拠地で、ルキアは亡き海燕の顔と記憶・能力を持つ敵、「アーロニーロ・アルルエリ」と対面します。

心の傷を抉るような、辛い闘い。

 

しかし、過去を乗り込えたルキアは、決死の覚悟で刀を突き出しました。

今度こそ強い覚悟で、自分の意思で……。

 

成長し、心を鍛え、行動して、ようやく胸の中の雨を止めた二人。

「雨の記憶」は昇華され、恐れるものではなくなりました。

 

このように、意外にもブリーチには雨にまつわるエピソードがあるんです。

暗く涼しい雨の日にこそ、視聴したくなります。

一護とルキア、それぞれの過去エピソードを是非ご堪能下さい。

 

 

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第2位:恋は雨上がりのように


© 眉月じゅん・小学館/アニメ「恋雨」製作委員会
アニメ「恋は雨上がりのように」より引用

 

第2位は「恋雨」の愛称で親しまれている「恋は雨上がりのように」。

当サイトではこの作品についての評価を記載した記事もあるので、この作品を知らない方はそちらも併せてご覧下さい。

 

タイトルから分かるように「雨」はこの作品のキーワード。

雨が降るシーンは至る所に散りばめられています。

その雨による演出が素晴らしい。

 

時には恋に悩む少女の落ち込んだ様子を。

時には少女の髪を濡らす艶やかな様子を。

時には世界を水たまりに映し出してみたり。

雨上がりには世界が開けるような煌びやかさを演出してみたり。

 

加齢臭がもんもんとしているおじさんと、陸上部エースでしかも美少女の女子校生という・・・普通では相容れない2人の恋愛模様を描いているため、その設定だけで受け付けない人もいると思います。

しかし純粋な「恋」そのものを思い出させてくれる素敵な作品だと個人的には思っています。

あ、不倫とかではないのでご安心を。

 

「恋」についての認識を改めると同時に、「雨」もいいな・・・と思わせてくれる作品だと思いますので、是非見てみて下さい。

 

 

第1位:言の葉の庭


©Makoto Shinkai/ CoMix Wave Films
劇場アニメ「言の葉の庭」より引用

1位にはこの作品を上げざるを得ません。

「言の葉の庭」。

 

雨が降らないと会うことが出来ない男女2人の物語。

1人は靴職人を目指す男子高校生。

高校生の時代に夢を持つことは所詮無駄なこと・・・周囲の大人を見ながらそういう現実を知ってはいるものの、どうしても靴職人になりたいと夢見ています。

バイトをしながら材料を購入して自作の靴を制作。

雨の日には午前中だけ学校をサボり、「ある場所」で靴作りに没頭しています。

 

1人は教師になる目標を叶えた女性教員。

しかし、職場の先生との恋愛関係、それを妬む女子生徒などに巻き込まれ少々鬱気味に陥ります。

毎朝、きちんと起きて支度をし、駅まで行くものの・・・その電車には乗ることが出来なくなってしまいます。

電車に乗れない彼女が行く先こそ、先ほどの男子高校生が向かう「ある場所」。

 

こうして2人は雨の日だけ会うという不思議な関係生に。

 

大きなテーマになっている「雨」。

この「雨」を見事に描いているのが非常に印象的・・・っていうか作画力ハンパなし。笑

 


©Makoto Shinkai/ CoMix Wave Films
劇場アニメ「言の葉の庭」より引用

 

僕はこの作品を見て雨の日が好きになりました。

 


 

以上が梅雨におすすめのアニメランキング。

是非、どんよりした気分に酔ってみて下さい。