時代のせいか、今はお色気や残酷描写など、特にお子様の見る時間帯には放送出来ない条件が、沢山あるようです。

確かに、大人が見る深夜ならともかく、小さい子供が視聴する時間帯には……というのは、理解出来ます。

何か事件があれば、漫画やアニメ、ゲームがやり玉にあげられることもありますし……。

何でも「アニメや漫画のせい」と言いたがる意見には、賛同しかねますが。

 

 

だから現在ゴールデンタイムのアニメで、乳首や流血描写や、キツイ下ネタを見ることは、めったにありません。

そう思うと、昔はけっこう過激なモノを夕方から、テレビで流していたんだなあ……と、しみじみ感心します。

当時は規制が、今より緩かったのでしょうね。

 

人気アニメ「クレヨンしんちゃん」の主人公も、下半身を出す「ぞうさん」や「ケツだけ星人」ををやらなくなりましたね。

いつの間にか……番組名物だったのに。

子供番組だから、やっぱり苦情が多かったのかな。

 

今回はそんな懐かしい作品達を、振り返ってみたいと思います。

「下品」と言われようとも、下ネタが多くても、露出度が高くても。

面白いアニメは、やっぱり面白いのです。

 

 

「おぼっちゃまくん」


小林よしのり/小学館・テレビ朝日・シンエイ動画
アニメ「おぼっちゃまくん」より引用

 

下ネタでまず思い浮かべるのが、「おぼっちゃまくん」。

懐かしいこの作品、当時の大人には不評だったようですが、子供は大好きでした。

PTAの「子供に見せたくない番組」にランクインしたようで。

 

ただ小さい子は、けっこう下品なモノが好きなんですよね。

「小さい頃見てた!」という、当時のお子様も多いかと……。

 

主人公の御坊茶魔のアダ名は、おぼっちゃまくん。

大財閥の一人息子で、桁違いの金持ちお坊っちゃんです。

何せ、月のお小遣いが1500万円(!)。

 

耳の中に砂金、鼻の穴に黒真珠などが詰まっており、「歩く身代金」と呼ばれるほど。

父親に溺愛されており、かなり浮き世離れした性格です。

何せ「慌てずゆっくりいけ」という教えから、亀に乗って移動しているほど。

頭のてっぺんにある角状態の突起や、真っ赤な丸いほっぺ、太い眉と、外見も特徴的です。

 

対して、クラスメイトの柿野くんや沙麻代ちゃんは、茶魔に比べれば庶民寄り。

視聴者の目線に近いです。

 

また茶魔の一人称は「ぽっくん」、語尾が「でしゅ」「ぶぁい」など、独特な喋り方も印象的。

こういう点も子供は真似したがるので、より大人に敬遠されるのかもしれません。

 

何より、茶魔と言えば

  • 「許嫁=いいなけつ」
  • 「絶交=ぜっこうもん」
  • 「友達=ともだちんこ」

など、独特な茶魔語は外せません。

 

ちなみに、ちゃんとそれぞれに合ったボディランゲージも存在します。

例えば「ともだちんこ」は、友達と認めた相手の手を取り、自分の股関に押し付けます。

当時、クラスの男子がやっていましたっけ……。

 

中には

  • 「おはヨーグルト」
  • 「こんにチワワ」
  • 「そんなバナナ」

など、普通のダジャレのような言葉もありましたが……。

 

また、茶魔の父親である亀光は息子と違って、なかなか整った容姿の持ち主。

和服に堂々とした体躯、立派な髭が特徴です。

ちなみに、父親の小遣いは月に10億円……。

一人息子の茶魔には甘く、本人は厳しく接しているつもりですが、端から見ると完全に甘やかしています。

 

親子が行うコミュニケーション「ペロペロ」とは、互いの舌を舐め合うというもの。

当時は「気持ち悪いな~」としか思いませんでしたが、これは今思うと、ディープキスなのでは……?

クラスの男子が、これもやっていました。

男同士で……orz

 

他にも、親が事業に失敗したものの、上流階級だった頃の誇りを忘れず、立派な服を着る「びんぼっちゃま」というキャラクターもいました。

ただし貧乏なので、服は前面だけ。

後ろは裸で、お尻も丸出しです。

お弁当を持参出来ず、お米粒が着いた杓文字を持って来て、舐めていたこともありました。

 

そんな刺激的、かつ下品なエピソードが多い本作ですが、ごく稀に感動的な回もありました。

特に、茶魔の亡きお母さん関係の話は、ぐっとくるモノが多かったです。

体が弱く、茶魔が幼い頃に亡くなったお母さんは、和服が似合う美女でした。

優しい性格だったようで、お漏らしが治らない息子を心配して眠る茶魔の股関を撫でながら歌を歌っていた日もあったそうです。

ただし、「ともだちんこの歌」なのですが……。

 

また、亡き母を恋しがる息子の為に、父親が自慢の髭を剃り落とし、女装して母に化けた話もありました。

もちろん無理があり、茶魔はすぐに父親だと気付きますが……。

そのまま気付かないふりをする茶魔が、印象に残りました。

 

他に女性の裸が出てきたり、大人が眉をひそめる理由は分かります。

でも当時の子供には面白く、かなり人気のある作品でした。

内容から、再放送は難しいかもしれませんが……。

久々に、視聴したくなりました。

 

 

スポンサーリンク



 

 

「うる星やつら」


高橋留美子/小学館・スタジオぴえろ→ディーン
アニメ「うる星やつら」より引用

 

今思えば、「うる星やつら」のヒロインの、ラムちゃんのビキニ姿。

子供心に「エッチだな~」と思っていましたが、大人になった今見ると、全然大したことないお色気ですね。

 

多分、当時の感覚では刺激的な格好だったのでしょう。

この作品もラムちゃんのビキニ姿に対して、大人から苦情が来たと聞いたことがあります。

個人的には、基本は露出度の高いラムちゃんが、セーラー服を着ている時のギャップが好きでした。

 

だって、普段はビキニのラムちゃんが、露出度の低い格好をするって……なんだか良いと思いませんか?(笑)

街中で、普通の私服を着るラムちゃんも可愛かったです。

 

 

「らんま1/2」


高橋留美子/小学館、スタジオ・ディーン
アニメ「らんま1/2」より引用

 

あと、可愛いらしい絵柄の「らんま1/2」も、今見るとけっこう裸や乳首の描写が多いです。

何せ主人公の乱馬は、女体化する男性。

危機感が薄く、女の姿でも平気で裸になってしまいます。

 

ヒロインのあかねやシャンプーも、けっこう良い脱ぎっぷりですし。

ただ、明るくカラッとしたお色気なので、イヤらしい感じは少しもありません。

この作品も今、地上波で再放送出来るのかな?

 

もしかしたら乳首など、画面の一部に修正が入るかもしれませんね。

原作開始から30周年を迎えたので、また視聴したいなあ……と思っています。

円盤を買えば、無修正で見られるかな(笑)。

こちらも内容自体は、明るく楽しいギャグとラブコメです。

 

 

 

当時は普通にテレビで放送していたけど、今見るとけっこう刺激的……そんな作品は、まだまだあると思います。

逆に、当時は刺激的だと思っていたけど、今見ると別にそうでもないな……という作品も。

これからも世の中の流れによって、放送コードが変わるかもしれません。

厳しくなれど、緩くなることはないかもしれませんが……。

 

ただ現在は放送時間や媒体など、作品を視聴する場所が格段に増えました。

それぞれのTPOに合わせて、皆がそれぞれ好きな作品を、のびのび視聴出来たら良いですよね。

大人向けな内容は深夜に、健全な物はゴールデンタイムに。

お茶の間の団欒が気まずくならないよう、住み分けって大事なことだと思います。