人を惹き付ける要素の一つに、「主従萌え」があります。

心からの忠誠心を向ける従者と、その信頼に応える主。

今回は、そんな主従が登場する作品をご紹介します。

現代では死語となりつつある、「忠誠心」を、アニメで感じてみませんか。

 

 
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ベルサイユのばら


池田理代子/集英社・東京ムービー新社
アニメ「ベルサイユのばら」より引用

 

言わずと知れた、主従モノの傑作。

同時に男装の麗人モノ、歴史モノ、幼なじみモノの金字塔でもあります。

 

「ベルばら」の愛称で有名な本作。

時代は、革命前夜のフランス。

 

オーストリアからフランス王家に嫁いだマリー・アントワネットと、彼女に仕える護衛のオスカル。

 


池田理代子/集英社・東京ムービー新社
アニメ「ベルサイユのばら」より引用

そして彼女の親友であり、幼なじみのアンドレ。

 


池田理代子/集英社・東京ムービー新社
アニメ「ベルサイユのばら」より引用

色々な人間関係が登場しますが、特にオスカルとアンドレの主従関係が印象に残っています。

 

アンドレはもともとオスカルの乳母の孫息子。

身分は平民ですが、貴族のオスカルとは兄弟のように育ちました。

オスカルの父にも信頼され、学生時代から軍人になった後も、影のように傍に在り続けます。

 

実はアンドレはオスカルを女性として愛しています。

しかし、オスカル自身はアントワネットの恋人フェルゼンに恋しており、アンドレが自分に寄せている好意に気付いていません。

 

跡継ぎの男子に恵まれなかった父の意向で、男性として育てられたオスカル。

どんな時も彼女に寄り添い守るアンドレは、賊からオスカルを庇って、片目を失ってしまいます。

 

一方、貴族に弾圧され重税に苦しむ民衆の怒りは膨らみ、王家に向かいます。

中でも元敵国から嫁いだアントワネットは、悪意ある噂を流され、憎しみの的になってしまいます。

 

父は娘を危険から遠ざけようとオスカルに縁談を持ちかけ、元部下のジェローデルもオスカルに求婚。

アンドレは、オスカルが誰かの物になる可能性に怯え苦悩します。

オスカルはどちらの話もキッパリ断り、このまま自分らしく生きることを決意するのですが……。

フェルゼンへの片想いを諦め、乗り越えたことも大きいかもしれません。

 

そして民衆の苦しい生活を知ったオスカル達は、仲間と共に民衆側として国王軍と戦う決意をします。

また、ようやくアンドレの自分への想いと、彼への自分の愛情に気付いたオスカルはアンドレを受け入れて結ばれます。

近すぎたせいで、長年自分のアンドレへの気持ちに気付けなかったオスカル。

貴族と平民、主と従者は夫婦になれませんが、それを乗り越えてようやく、気持ちを通じ合わせたのです。

 

とうとうフランス革命が勃発し、激しい戦いが始まります。

オスカルと仲間は懸命に戦いますが、オスカルを庇ったアンドレは銃弾に倒れ命を落とします。

悲しむオスカルも病を押して戦いますが、やがて力尽きて倒れます。

 

フランス革命は終わり、アントワネットやルイ16世らは捉えられ、処刑されることに……。

アントワネットとオスカル、オスカルとアンドレの2組の主従の物語はここに最後を迎えます。

 

特に後者は、主従であり幼なじみであり、恋人同士でもあり……人生どころか、命まで全てオスカルに捧げたアンドレ。

彼の一生は、まさに「従者の鑑」。

 

エンディングの最後で、アンドレ役の声優さんが「オスカルー!」と叫ぶのは、あまりにも有名ですね。

 

 

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HELLSING⁄ヘルシング


平野耕太/少年画報社・Hellsing製作委員会
アニメ「HELLSING」より引用

 

そして、主従モノで推したいのはもう一作、「ヘルシング」。

テレビアニメも大人気でしたが、個人的にはオリジナル要素の強いテレビシリーズより、原作に忠実なOVA版が好きです。

 

舞台は、英国。

「女王陛下のゴミ処理係」こと、英国に仇なす怪物を滅ぼすヘルシング機関のトップ、インテグラ女史。

 


平野耕太/少年画報社・Hellsing製作委員会
アニメ「>HELLSING」より引用

強く冷静な彼女が従えるのは、伝説の吸血鬼であるアーカード。

 


平野耕太/少年画報社・Hellsing製作委員会
アニメ「HELLSING」より引用

人間を遥かに越える存在でありながら、人間の逞しさに惹かれて契約によってインテグラに仕えるアーカード。

吸血鬼でありながら吸血鬼を滅ぼす、ヘルシング家の切り札的存在です。

タフな女性と、恐ろしくも強力な怪物の主従関係は、不思議で魅力的です。

 

本作はアーカードに血を吸われて吸血鬼になった新米吸血鬼・セラスの視点で始まりました。

怪物を従え、敵にも動じず、自ら銃を持って戦う「敵の女」インテグラ様。

 

そして怪物でありながらユーモアがあり、主に絶対の忠誠を誓うアーカード。

吸血鬼としても未熟なセラスから見ると二人は共に恐るべし人物。

 

さらに、二人の間には強固な信頼関係があります。

アーカードに血を吸わせる為かは不明ですが、インテグラ様は処女です。

二人は男女の関係ではなく、また、これからもそういった関係に発展することはないでしょう。

それなのに、互いに寄せる強い信頼と絆は、何ゆえか……。

それは恐らく年齢や性別ではない、インテグラという人物そのものの、強さに惹かれているから。

 

二人の出会いは、まだインテグラが少女の頃でした。

叔父に殺されそうになり、銃創を負っても諦めない少女のインテグラを認めたアーカードは、彼女と主従契約を結びます。

そもそもアーカードの前の主人は、彼女の亡き父親とのこと。

自分より遥かに弱く脆い存在ながら、幾度もアーカードに挑み破ってきた、人間達。

その強さや逞しさ、気高さに、「自称怪物」のアーカードは惹かれて止まないのでしょう。

 

終盤で好敵手のアンデルセン神父が、自分を倒す為に人間を辞めようとした時、アーカードは本気で止めました。

「怪物は、人間でいられなかった弱い怪物は、人間に倒されなければいけないんだ」と叫んだアーカード。

それは人間に生まれながら人間を辞め、怪物になった自分を振り返った言葉。

そして、そこから逃げ出さず人間で在り続ける者達を、自分より上だと認めているからこそ、出た発言なのだと思います。

 

物語のラスト、アーカードが不在のまま30年の月日が流れ、インテグラとセラスは帰還を信じて待ち続けます。

不老不死のセラスはともかく、インテグラは寿命の限られた人間。

それでも彼の生存と帰還を信じて待つインテグラの姿にグッときました。

 

しかも、その間にもますます精力的に働き、次世代に後を託す準備まで進めて……。

そんな逞しさが、アーカードが惹かれて止まない人間の魅力なのだと思います。

 

果たして、二人はまた再会出来たのか。

そして、何と言葉を交わすのか……とても良い場面なので、ぜひ実際に見て、確かめて下さい。

主従の変わらないやり取りに、ニヤリとすること請け合いですから。

 

 


 

以上が主従萌えの代表的な作品。

主と従という特殊な関係生ですが、そこに痺れる憧れるぅ!

 
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