物語は、色々な体験をさせてくれます。

感動や切なさ、胸が暖かくなる体験はもちろんですが……中には気分が暗く沈んだり、憂鬱になるような作品も……。

憂鬱の理由は気分が沈む展開だったり、はたまた身体的に痛い描写だったり、様々です。

そんな、いわゆる「トラウマ」になるような作品に触れるのも、たまには良いかもしれません。

今回は、個人的に選んだトラウマ的アニメ達を、ご紹介させて頂きます。

 

 

鬱アニメランキング20位~6位

「鬱」・・・一般的にはあまりいいイメージを抱かない単語。

しかし、フィクションの作品には数々の「鬱作品」が存在します。

というのも、どうやら人は「鬱作品」に引き込まれる。

 

学校から帰った後、部活が終わった後、勉強が終わった後、仕事が終わった後・・・

疲れたまま一日を終えるのが嫌だった僕はいつも録画したアニメを見てリフレッシュしてから寝る、というライフスタイルが定着していました。

 

激しい戦闘に興奮したり、時には心打たれる物語に涙したり。たった30分の短い時間ではありましたが、それでも心の疲れを癒すには十分。

しかし、全てのアニメがそうとは限りません。

心を癒すつもりで見たはずが、見終わってみると余計に心が重くなる、そんなアニメも中には存在するのです。

 

例えば昼ドラなんかは不倫や不幸を扱った作品が多いですよね。

現実では経験できないようなハラハラ感や絶望感を、ドラマやアニメを見ることによって味わう事をどこかで期待しているというわけです。

 

まあ・・・個人的にはわざわざ気分を落ち込ませてくるような作品は見たくないのですが。笑

そんな僕でもじとーっとした雰囲気を放つ鬱アニメを見たくなる時があります。

 

今回はそんな作品を選抜。

心を癒すどころか逆に心を深い闇に落とされた鬱アニメランキングをご紹介します。

しかし、ただ鬱に陥れる作品ではなく、深い思考をさせるよな感慨深い作品を揃えましたので是非最後までご覧ください。

 

 

第20位:魔法先生ネギま!

©赤松健・講談社・関東魔法協会
アニメ「魔法先生ネギま!」より引用

内容はイギリスからやってきた10歳の魔法使いの少年が中学校の先生として奮闘するというファンタジー&学園もの。

ほのぼのとした学園パートと、魔法を使った爽快な戦闘パートがあってとても面白かったです。

 

が!!

終盤でいきなりそれまでの心の温かさを吹き飛ばす鬱展開がやってきます。

まずヒロインが死にます。

 

次の話数ではOPからいきなりヒロインの葬式を見せられます。

そこからはキャラクターたちが後悔し、懺悔し、悲しむ姿をただただ見せつけられます。

 

それまでの温かい展開に心躍らせていた中学生の私は、頭の整理が追いつかず、ただただ茫然としました。(大人になって原作を読んだら、原作にはそのような流れはなく、安心しました)

 

 

第19位:「エヴァンゲリオン劇場版 Air⁄まごころを、君に」


庵野秀明/EVA製作委員会
劇場アニメ「エヴァンゲリオン劇場版 Air⁄まごころを、君に」より引用

 

まずご紹介するのは映画「エヴァンゲリオン劇場版 Air⁄まごころを、君に」

かなり前の作品ですが、当時劇場で観賞した時の衝撃は、今も生々しく覚えています。

 

本作は二部作の後編なのですが……前半ラストで、エヴァンゲリオン弐号機で勇ましく戦った、パイロットのアスカ、戦略自衛隊を倒した彼女の前に、エヴァ量産機9体が、静かに舞い降ります。

量産機は真っ白なボディで目がなく、大きく裂けた口は真っ赤と、はっきり言って不気味なデザイン。

パイロットはおらず、自動で動く点も不気味です。

 

1対9ですが、アスカはやる気満々。

エヴァの中に母親の魂を感じ、長年の孤独から解放された彼女は、気力十分です。

動ける制限時間は僅か5分ですが、その間に全部仕留める!と、挑みかかります。

 

「負けてらんないのよ、あんた達なんかに!ママが見てるんだから!」見事な動きで、あっという間に敵を倒すアスカの活躍は、爽快でカッコいいです。

しかし……。

 

次々に量産機を仕留めるアスカですが、惜しいところで活動時間の限界が。

動きを止めた弐号機の中で焦るアスカ。

やがてあろうことか、仕留めた量産機までもがダメージを修復し、起き上がります。

 

エヴァの頭部を槍で串刺しにされ、悶絶するアスカ。

エヴァが受けたダメージは、中のパイロットに、同じだけの苦痛を与えるのです。

恐ろしい形相で空を睨み、敵を呪詛するアスカ。

 

「殺してやる……殺してやる……殺してやる……!」

可愛い顔を歪めて呟くアスカが恐ろしく、息を飲みますが……。

なんと次の瞬間、たくさんの槍が弐号機の身体に突き刺さりました!

 

そのまま鳥のように、エヴァに群がり、食い荒らし始めます。

装甲を剥がされ、四肢を千切られ、食われていく弐号機。

つまり、中のアスカは自分の身体がバラバラにされ、食われている感覚を味わっているということ……。

 

アスカは大丈夫なの?もしや、ショック死しているのでは……と、ドキドキしながら見ていました。

 

やがて後の場面で、エヴァ初号機に乗って地上に出た、主人公のシンジくん。

風が渦巻く中、見えたものは……鳥のように弐号機の身体を咥えて飛ぶ量産機と、運ばれるバラバラになった弐号機の姿でした……。

 

もう、絶叫するシンジくんと完全にシンクロする観客。

グロいし、痛いし、色々な意味でトラウマ確定の映画でした。

カッコよく戦っていたアスカが、途中から形勢逆転で、ボコボコにされてしまうという流れも含めて……。

 

エヴァはアニメ作品から既に鬱でしたよね。笑

僕は一気見してしまったのでそのあとの鬱さ加減が半端なくて、確か学校やすんだ覚えがあります・・・。笑

 

 

第18位:無敵超人ザンボット3

©サンライズ
アニメ「伝説巨神イデオン」より引用

 

地球にガイゾックが攻めてきて、主人公たちの先祖であるビアル星人が残したザンボット3で戦うロボットアニメ。

一見王道ストーリーのように見えます。

 

しかし、地球を守るために戦う主人公たちは「ビアル星人が来たからガイゾックがやってきたんだ」と言われて迫害を受けます。

ガイゾックに爆弾を仕込まれた人間爆弾としてサブキャラが悲惨な死に方をします。

 

そして、最終決戦で主要登場人物のほとんどが死亡してしまいます。

ゲームなどでキャラやロボット自体は知っていましたが、当時はアニメは観た事がありませんでした。

 

友人からなんとなくストーリーを聞いていましたが、実際に観てみると凄まじい展開だと知り、衝撃を受けました。

「昔のアニメだから」といって油断していたので余計にショックが大きかったように思います。

 

 

第17位:伝説巨神イデオン

©サンライズ
アニメ「伝説巨神イデオン」より引用

 

無限のエネルギー「イデ」を巡るロボットアニメ。

名作ではありますが、鬱アニメとしても有名。

 

とにかく登場人物が死にます。

ヒロインであっても子供であっても、容赦なく死んでしまいます。

 

吹き飛んだ首がヘルメットのバイザー越しに映ったり、顔面に銃撃を受けたり、頭部が吹き飛んだりと、ショッキングなシーンが多く登場。

結末はイデの発動により、全宇宙の生命の消滅させて新しい世界を作ります。

イデオンは私が初めて知った時にはすでに「伝説のアニメ」となっていました。

ガンダムの富野由悠季監督の作品で「殺しの富野」と呼ばれており、ある程度覚悟して挑みましたが、それを上回る鬱展開でした。

 

TV版と劇場版がありますが、劇場版の方が個人的にはキツいと感じました。

ラストまでの死亡数こそものすごい人数ですが、最後は多少希望の残る終わり方だと思うので、17位としました。

 

 

第16位:「笑ゥせぇるすまん」


藤子スタジオ/笑ゥせぇるすまんNEW制作委員会
アニメ「笑ゥせぇるすまんNEW」より引用

 

鬱展開といえば、外せないのが懐かしのブラックコメディ「笑ウせぇるすまん」。

今からずいぶん前の、1989年に深夜アニメとして放映されました。

当時の僕には不可解でなんだか怖い内容ながら、負のオーラに惹かれて、つい見てしまった思い出が……。

個人的には今でも大嫌いな作品です。笑

 

主人公は喪黒福造(もぐろふくぞう)という、独特な容姿のセールスマンです。

怪しいのは外見だけではなく、特徴的な口調や、その言動もです。

 

悩みを持つ人の前に現れ、事態を解決する方法を提示する。

言われたほうは戸惑いながらも、ついフラフラと乗ってしまう……。

 

しかし、甘い話には裏があります。

途中までは上手くいくものの、必ず何か問題があり、追い詰められる依頼者。

そこに再び現れ、悪魔の提案をする喪黒。

依頼者は、いつの間にか思いがけない方向に転落していきます……。

 

時には幸せになる人もいるけれど、基本的には破滅する人が多く、喪黒は人を罠に嵌める、悪魔のような存在です。

その正体は謎ですが、人間でないことを匂わせる場面は、随所にあります。

彼が依頼人(被害者?)を連れていくバー「魔の巣」も、どこか不気味な雰囲気。

店名も、人を捕らえて転落させる彼にピッタリですね。

 

「この世は、老いも若きも、心の寂しい人ばかり……」という、喪黒の口上から始まる本作。

「ほーっほっほっ……」という、独特の笑い声。

キャラが立ち過ぎです、気持ち悪い方向で……。

 

毎回、「ドーン!!」と言いながら相手を指差し、転落させるのがお約束です。

一話完結で、毎回ゲストキャラクターが登場する本作。そのタイプは、老若男女さまざまな人がいます。

結婚相手を探す、独身美女。

 

初恋相手に再会し、心が揺れる中年女性。

頼もしい外見から、常にリーダーシップを求められる中年男性……。

彼らの前に現れ、言葉巧みに悩みを聞き出す喪黒。

 

お見合いパーティーで、目当ての男性と近づけるよう工作したり。

家庭を捨てて、駆け落ちするよう唆したり。

はたまた、素の自分を出せる相手を紹介したり……。

 

しかし、上手くいくと思いきや、必ず最後はどんでん返しが待っています。

 

お見合いパーティーで出会った相手は、実はとんでもない悪人。

性行為の模様を録画され、アダルトビデオとして販売されてしまったり。

 

はたまた、駆け落ちした後には惨めな生活が待っており……。

捨てた家庭には、幸せがあったことを知って後悔したり。

素の自分を出せる相手に依存して、元の自分に戻れなくなったり。

 

皆一様に、転落人生を向かえることになるのです。

その様を、いつも笑顔で見守る喪黒。

 

なぜ彼は、そんなことをするのか?

 

実は本当に、他人の不幸を糧にする悪魔なのかもしれません。

 

見た後に苦い気持ちになる、大人のアニメです。

「甘い話には気をつけろ」という、忠告もあるかもしれません。

 

 

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第15位:さよなら絶望先生

(C)久米田康治・講談社/さよなら絶望先生製作委員会
アニメ「さよなら絶望先生」より引用

 

皆さんは、『イライラしている人はよく舌打ちをするが、逆に舌打ちをしていると特に理由もなくイライラしてくる』という話があるのをご存知でしょうか。

この絶望先生という作品は自分にとって、まさにその説を実証するかのようなアニメでした。

 

愚痴。

主人公の糸色望(いとしきのぞむ)先生がとにかく愚痴をこぼします。

そして口癖のように「絶望した」と叫びます。

 

初めのうちは斬新だな~と聞き流していたのですが、30分間ひっきりなしに愚痴と「絶望した」という言葉を聞かされ続けると、だんだんこちらの気分も下がっていきます。

見終わった後は、「明日も学校か…寝よう…」と気分が沈みました。

サブリミナル効果というやつですかね。

 

 

第14位:迷家-マヨイガ-

©diomedea・Ponycanyon/project迷家
アニメ「迷家-マヨイガ-」より引用

 

絵がとてもきれいだから面白そう、と思って見たらまさかの状況。

死にます。

とにかく人が死にます。

 

謎の死という恐怖にさらされ、猜疑・暴力・裏切りなど、とにかく人間関係が崩れていく様を見せつけられます。

会社から疲れて帰ってきてひたすらその状況を見せられたら、とても疲れは癒えません。

話全体としては面白いです。

 

しかし、癒されるかといえばそれはまた別なお話です…。

 

 

第13位:「屍鬼」


(c)小野不由美・藤崎竜/集英社・屍鬼製作委員会
アニメ「屍鬼」より引用

 

鬱アニメといえば、「屍鬼」(しき)も該当します。

原作は小野不由美先生のホラー小説ですが、漫画版及びアニメ版では、いくらかの変更点があります。

一番の違いは、アニメ版では登場人物の一人、夏野(なつの)という少年が主人公であるということ。

原作小説では命を落とす彼が、生き延びるなど、大きな変更があります。

 

物語の舞台は外場(そとば)村という、いまだに土葬の習慣が残っている地方の村。

閉鎖的な土地を舞台に、死者が怪物として蘇る「起き上がり」の物語が進行します。

 

異変は、ある家族が越して来た頃から始まります。

父親と母親に、幼い娘。

 

しかし彼らは本当の家族ではなく、娘は「沙子(すなこ)」という名の、吸血鬼のリーダーでした。

土葬の習慣を活かして遺体を手に入れ、吸血鬼に変えていく沙子達。

原因不明の死者が相次ぎ、村では謎の伝染病の噂が流れます。

 

その謎を探ろうと立ち上がったのは、唯一の病院の医師と、寺の住職コンビでした。

幼馴染みの二人は、やがて吸血鬼「屍鬼」の存在にたどり着きますが、考えの違いから対立していきます。

屍鬼になった者は、記憶も性格も生前のまま。

 

しかし太陽の光に弱く、人の血を飲まずにいられない体質に変わっています。

 

ある者は家族を襲うよう強要され、苦悩します。

また、ある者は以前からの恨みが爆発し、嬉々として憎い相手に襲いかかります。

 

ある者は現実を受け入れられず。

またある者は、屍鬼になった家族を匿い、自分の血を与え……。

 

死んだ家族が生き返らず、絶望して知り合いを告発する者。

屍鬼を狩ろうと、皆を扇動して武器を持つ者。

 

皆の本性が剥き出しになり、狭い村は凄惨な事件の舞台になります。

疑心暗鬼にとり憑かれ、屍鬼でない老女まで、よってたかって惨殺する村人達……。

 

やがて、狩る側だった沙子達は、凶暴化した人間達に追われていきます。

本当に恐ろしいのは、人間と屍鬼のどちらなのか……?

ぞっとするような、恐ろしい疑問が湧いてきます。

 

屍鬼を狩る側のリーダーになった、医師。

人間でありながら屍鬼にシンパシーを感じ、沙子を救おうとする住職。

そして血を吸われ、人狼(特殊な屍鬼)になった少年・夏野は、父親と連携して敵の辰巳(たつみ)を仕留めようと戦います。

 

スッキリとしない、あまりに悲惨な最後。

狂乱が覚めた後、村人に残ったのは何だったのか……。

そして屍鬼は、この世に存在してはいけないのか。

答えの無い問いを突き付けてくる、深く重い作品です。

 

 

 

第12位:「新世界より」


貴志祐介/講談社・「新世界より」製作委員会
アニメ「新世界より」より引用

 

この作品はとにかく1度は見て欲しい作品。

「偽りの神にあらがえ」というキャッチコピーそのままに、何が正しくて何が間違っているのかを深くまで考えさせられる作品です。

 

僕は都市伝説が好きでよく調べているのですが・・・

この世界に大きな大きな影響を及ぼしたデカすぎる都市伝説が「キリスト」。

彼は世界の暦さえにも影響を与え、その後の人類史の中では幾度も紛争を起こさせるほどの存在。

果たしてキリストは実在したのか、そして彼がおこした奇跡は実在したのか。

 

宗教というのは実に不思議なもので、「キリスト」を信じる人はキリスト教に入信しますが、「キリスト」に特に愛着が無い人は他の宗教に入信します。

つまり、「キリスト」は「キリスト教信者」しか信じていないということ。

彼らが信じるからこそキリストは存在し、歴史を作っているのかもしれません・・・。

そう考えていくと、今頭に当たり前に刻み込まれている「真実」は、果たして真実なのか分からなくなってきませんか?

 

そういった日常に溢れすぎている「真実」と「虚像」の境目を思い起こさせる作品が「新世界より」。

さらに、人間という存在価値についても考えさせられます。

見た後は作品の余韻に浸って下さい。

 

 

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第11位:「ベルセルク」


© 三浦建太郎(スタジオ我画)・白泉社/ベルセルク製作委員会
アニメ「ベルセルク」より引用

 

次に上げる鬱アニメは、「ベルセルク」です。

最近新章が放映されましたが・・・伝説の鬱展開は初期シリーズの終盤に起きた「触(しょく)」のシーンです。

これでも、原作漫画よりはマイルドな表現になっているのですが……。

 

傭兵団を率いるカリスマ団長のグリフィスと、己の剣で運命を切り開いてきた、傭兵のガッツ。

二人の男性は互いを認め、互いを意識して進んできました。

 

しかし、ガッツがグリフィスと決別した頃から、グリフィスは精神の安定を欠き、転落していきます。

反逆者として捕らわれ、苛烈な拷問を受ける日々。

一年の時を経て、ガッツ達に救出されましたが……もう彼の身体は、再起不能なほどに壊れていました。

話すことも立つことも出来ず、横たわるだけの生活。

 

それは、常に人の上に立ち、夢に向かって邁進してきた誇り高いグリフィスにとって、耐えられない現実でした。

まして目の前には、以前より厚みと強さを増したライバル……ガッツがいるのですから。

もう自分は、アイツと対等な存在ではなくなってしまった。

死より辛い状況に、グリフィスは絶望しますが……その声なき叫びに、この世ならぬ神が応え、姿を現しました。

 

グリフィスが持つ、不思議な首飾り「覇王の卵=ベヘリット」。

それは持ち主が絶望した時に、異界への扉を開くアイテムでした。

突如、地獄のような異空間に閉じ込められた、傭兵団の仲間達。

そこにはおびただしい数の化け物と、四人の魔王が待ち受けていました。

 

四人の魔王「ゴッドハンド」は、グリフィスに仲間になれと勧誘します。

何より大切な存在=仲間達を生け贄に捧げ、人の心を捨てよと。

躊躇するグリフィスですが、その時、自分を呼ぶガッツの姿が目に入ります。

 

例え憎まれても、恨まれても、人間の心を捨てることになっても……

それでも、アイツと対等な存在でありたい。

決心したグリフィスは「捧げる」と宣言し、魔王に転生します。

 

目の前で、生きたまま化け物に食われていく仲間達。

ガッツも死にもの狂いで戦いますが、仲間達は一人、また一人と命を落としていきます。

 

団長代理のキャスカを逃がす為、怪物に立ち向かうピピン。

発狂寸前になり、女に化けた怪物に捕らわれて死んだコルカス。

ガッツの腕の中で、こと切れたガストン。

 

そして、上司であり、想い人のキャスカを守って死んだジュドー。

彼が守ったキャスカも、やがて魔物達に捕らわれ、想像を絶する陵辱を受けます……。

いくら深夜アニメでも、これは……と思う展開に、見た人が声を失うのは必至。

しかし、これで終わりではないのです。

 

やがて転生を終え、魔王「フェムト」に生まれ変わったグリフィス。

魔物に片腕を噛まれ、身動き出来ないガッツの眼前で、フェムトはキャスカを犯し始めます。

グリフィスならば、決してしないであろう非人道的な行為……

「俺はもう、人の心を捨てた。お前の手の届かない高みに昇った」という、宣言代わりだったのでしょうか。

 

悲しみと怒りの中で、ガッツは自分の片腕を切り落とし、フェムトに飛びかかります。

周囲の魔物に取り押さえられ、また身動き出来なくなってしまうのですが……。

頭を押さえつけた魔物の爪が目に入り、片目も失ったガッツ。

 

やがて邪魔が入り、触を生き延びたガッツとキャスカ。

しかしキャスカは正気を失い、他の仲間は全滅。

キャスカを知人に預け、ガッツは復讐の為に旅立ちます。

黒ずくめの装束に身を包み、鉄の義手と、巨大な剣を持って……。

 

前半の「青春群像劇」からは、想像もつかない悲劇的な展開。

苦楽を共にした仲間達は、慕うリーダーの手によって怪物に食われていきました。

しかし、そこで折れないのがガッツの凄いところ。

フェムトへの憎しみをパワーに変えて、復讐の為に戦い始めます。

 

魔物を見つけては、一匹ずつ血祭りにあげていく姿は、「黒い剣士」として恐れられていきます。

やがてキャスカの危機を知り、少しずつ昔の彼らしさを取り戻すのですが。

 

「触」の圧倒的な絶望は、今もアニメ史上に残る鬱展開です。

視聴した後は、しばらく呆然とすること、請け合いです。

 

 

第10位:「エルフェンリート」


岡本倫/集英社・アームス・ バップ、ジェンコ
アニメ「エルフェンリート」より引用

 

平気で首が飛んだり人が死にまくる為、鬱アニメを上げるならば必ずと言っていいほど名前が挙がる作品が「エルフェンリート」。

だってね、初回の冒頭シーンから人死にすぎですから・・・。汗

 

しかし、そこまで振り切ったシーンが多数あるからこそ、

ヒロインと主人公の切ない思い、愛情に心が打たれるのだと思います。

 

この作品の魅力を上手く表現したいのですが・・・これは無理、上手く表現できません。笑

どんどん殺戮をしていくシーンが多々ありますので、そういうのが苦手な人にはお勧めできませんが、最終回には涙を流してしまうほどストーリーがしっかりとある作品です。

グロいシーンはスゴく多いですが、見た後は「エルフェンリート」の影響が強すぎて少々放心状態になってしまうかもしれません。

 

 

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第9位:「最終兵器彼女」

鬱アニメといえば、「最終兵器彼女」も外せません。

同名漫画が原作で、実写映画にもなりましたが……アニメ版も、負けず劣らず凹む展開です。

 

主人公は、北海道に住む新米カップル。

小柄で童顔、気弱な女の子「ちせ」と、顔が怖いけど優しい「シュウジ」は、付き合い始めたばかりのカップルです。

お互いの言動に一喜一憂し、少しずつ距離を縮めていく二人は、どこにでもいる普通の高校生。

しかし突然、外国との戦いが始まり、ちせは「適合者」として、国に生体兵器として改造されてしまいます。

可愛い僕の彼女は、恐ろしい最終兵器……もう、この時点でかなりの鬱展開です。

 

しかし、そんなのは、まだまだ序の口。

いつも通りの生活を送るシュウジと友人達の日常にも、やがて戦争という非日常が入り込んできます。

 

突然の襲撃が続き、炎上する街。

雑誌や物資が届かなくなり、友人の中にも志願して戦地へ向かう者が……。

シュウジの級友・アツシも、恋する少女を守る為に戦地へと向かいます。

シュウジとちせの級友・アケミは大地震で重症を負い、シュウジの腕の中で命を落としました。

シュウジの初めての相手、ふゆみ先輩は自衛官である夫の不在に耐えきれず、度々シュウジを誘惑します。

 

そして、兵器にされてしまった、ちせ。

彼女は背中から鋼鉄の羽を生やし、腕を武器に変え、前線で敵を襲撃する毎日を送ります。

故郷のシュウジを想いながらも、戦闘を繰り返すごとに身体は変形し、心も人間らしさを薄れさせていく、ちせ。

 

彼女は兵器と人間を行き来し、時に暴走しては仲間ごと敵を滅ぼします。

「死神」「悪魔」と呼ばれながら、一方で「ちせ」であり続けようと苦悩する、ちせ。

彼氏であるシュウジも、変わり果てたちせに悩みながらも、彼女の為に何が出来るか悩み続けます。

 

「青春ラブコメ+戦争モノ」という、異色の本作。

強大な流れに逆らおうとする、ちっぽけな高校生カップルに感情移入してしまいます。

見た後は、ドッと気分が沈むこと、間違いナシな作品です。

 

第位:ヨスガノソラ

ヨスガノソラは、2008年に発売された18禁恋愛ゲームでアニメ化された作品。

この作品は人が死んだりする内容では無いですが、個人的にかなり鬱度が高い作品。

 

なぜかというと、血の繋がっている兄妹が周りの反対を押し切って、本当に結ばれてしまうから。

恋愛を題材にした作品で、妹や姉に恋をしたり関係を持ってしまう物は沢山ありますが、基本的には血の繋がりはなく義妹だったり義姉だったりが普通です。

 

しかし、ヨスガノソラの主人公「春日野 悠」と「春日野 穹」は正真正銘の双子。

作品の中では、沢山の魅力的なヒロインが登場しますが、最終的に結ばれるのは本物の妹という、とても後味が悪いアニメでした。

 

しかも、10年も前のアニメなので、際どいシーンも今より寛容でした。

作中で行為をしているシーンが平気で描かれていましたが、その中では、双子がそのような行為をしているシーンも含まれていました。

 

今の時代じゃ考えられませんが・・・。

個人的には、鬱恋愛アニメの代表作として名が上がります。

 

 

第8位:「火垂るの墓」


岡本螢・刀根夕子/スタジオジブリ・徳間書店
劇場アニメ「火垂るの墓」より引用

 

次にご紹介するのは、有名な「火垂るの墓」。

十四歳と四歳の兄妹の目を通して、戦争を描いた反戦映画です。

 

昔、アニメだからと気軽に見て、ショックを受けました。

 

全編を通して心理的、身体的に辛い場面が多いです。

原作は、野坂昭如(のさかあきゆき)さんの短編小説。

親を亡くし、親戚に邪険にされ、二人きりで生きようとするも、飢えに苦しみ……。

涙無しでは見られない作品です。

 

中でもショックだった場面は、主人公の清太(せいた)が、重症を負った母親と対面する場面です……。

空襲で大火傷を負った母親が、運び込まれた病院へ駆け付けた清太。

 

そこには全身を包帯で巻かれ、虫の息の母親が横たわっていました。

顔まで覆った包帯には血が滲み、蛆まで涌いています。

その、あまりに惨たらしい姿に衝撃を受けました。

 

母親は回復することなく、息を引き取ります。

後の回想に出てきた、在りし日の母親は上品な和服の女性でした。

 

この人が、あんな姿になってしまうなんて……。

なんだか、それが余計に恐ろしく感じました。

それを間近で見た息子は、どれほどショックだったことでしょうか。

 

本作はストーリーも悲しく、しかし大人になって見ると、また違う感じ方が出来ます。

昔は清太側に立って見ており、彼らを邪険にする親戚の叔母さんを憎く感じました。

 

しかし大人になった今は、叔母さん側にも立って考えてしまいます。

狭い家に居候がいっぱいで、食料も乏しい。

そんな中、居候なのに手伝いや労働をせず、反抗する清太にイライラするのは、分かる気がします。

少なくとも、私だったら「あんた、働きなさいよ!」と、怒ってしまうかと。

 

まだ子供の清太なので、仕方ない部分もあるとは思いますが……。

母親が生きていたら、率先して手伝いをする姿を見せてくれたのかもしれません。

 

両方の立場に立って、色々考えてしまいますね……。

心理的にも辛い本作、あのほのぼのアニメ「となりのトトロ」と同時上映だったなんて……後で知り、驚きました。

正反対の印象のアニメですね……。

 

 

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第7位:「東京マグニチュード8.0」


©東京マグニチュード8.0製作委員会
アニメ「東京マグニチュード8.0」より引用

 

もしも東京でマグニチュード8の地震が起きたら・・・?ということを想定して描かれた作品。

最初こそ、大きな地震が起きても何とかなりそうな雰囲気があるのですが・・・

交通機関の麻痺や人々の混乱により、ジワジワと地震によって引き起こされる大変さ、怖さを実感するストーリー展開がされています。

 

主人公の姉弟は出先で地震に見舞われてしまい、そこから家族との再会を目指して避難所を巡っていきます。

長い長い物語の後で、ようやく家に戻ることが出来るのですが・・・

そこで待ち受けている超絶鬱展開・・・。汗

 

無事に家族と再会できて良いことばかりのはずなのですが、なかなか素直に喜べないような壮絶な優しさと悲しさが入り交じります。

「地震」というアニメではあまり扱うことが無いテーマについてガチンコで取り組んでいる本作。

大きな地震に遭遇したことが無い人は是非とも1度見てみて下さい。

 

 

第6位:「ひぐらしのなく頃に」


竜騎士07 / 07th Expansion・ひぐらしのなく頃に製作委員会
アニメ「ひぐらしのなく頃に」より引用

 

「ひぐらしのなく頃に」は、「エルフェンリート」同様にかなりの残酷なシーンが多く登場する作品です。

萌えとグロが入り交じるとても不思議な雰囲気を漂わせている作品なのですが・・・この作品を見て、僕にはあるトラウマが出来ました。

 

そのトラウマっていうのは家に1人でいる時に、ドアが「ゴン」て鳴るとビックリしちゃうこと。笑

と言うのも、「ひぐらしのなく頃に」の中には主人公が自宅で留守番をしている時に、何度も何度もドアを開けようとする刃物を持ったクレイジーな少女が登場します。

マジで殺す気満々のクレイジーな少女です。

作品の中ではかなり序盤にあるシーンなのですが、その後の「ひぐらしのなく頃に」という作品の流れを現わしている印象的なシーン。

僕はそのシーンを見ている時に、ちょうど兄貴が帰ってきたんですよ。

鍵がかかってないと思ったんでしょうね・・・豪快に2,3回ガンガンドアを開けようとしたのでマジでアニメの世界が現実で起こっちゃったのかと思って焦りました。

 

今でも鍵のかかったドアを豪快に開けようとする音にはビックリしてしまいます・・・(^_^;)

 

 

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鬱アニメランキング5位~1位

第5位:「NHKにようこそ」


滝本竜彦/角川書店・N・H・Kにようこそ!製作委員会
アニメ「NHKにようこそ」より引用

 

「NHKにようそこ」というタイトルにそそのかされて、結構気軽に見てしまう人が多いのですが、そんな人は絶対に見たことを後悔してしまう作品が「NHKにようそこ」という作品。

 

大学を中退して引きこもりをしている主人公の元に現われる美少女・・・というなかなか面白そうな展開なのですが、結果的にどっちもクソ野郎という見ていて不快感すらも抱いてしまうようなストーリー。

自分が社会の最底辺だと思っているならば、この作品を見ることによって少しだけ気が楽になるかもしれません。

さすがに「NHKにようそこ」の主人公ほどクソなヤツはいないと思います。

 

笑えるギャグ要素もあるにはあるのですが・・・

ことごとく救いのない作品です。

 

救い・・・んー、最後に救われたと言えば救われた面もあるのだろうか。

見る人によって若干映り方は変わるのでしょうが、この作品を見る時に救いや笑いは求めないで下さい。笑

個人的には2度と見ないと誓っている作品です。

 

 

第4位:「Another」

(C)2012 綾辻行人・角川書店/「Another」製作委員会
アニメ「Another」より引用

ある学校で起こる不審死の謎を解き明かすホラーサスペンス。

これでもかというほどに人が死んでいきます。

 

その不審死を防ぐためにはどうすればいいのか。

それは、対策係としてクラスの1人を「いないもの」として扱わなければいけない・・・という言い伝えがあるんです。

 

言い方は複雑ですがわかりやすく言うと全員で無視。

 

それはおかしい、と主人公が対策係の女の子に話しかけてしまったことから不審死の連鎖が始まっていくわけですが…とにかくパニックを起こします。

死の間際まで喚き散らします。

 

穏やかな学園パート・・・?

そんなものは飾り。

気づけば「今週はどんな死に方をするんだろう」なんて考えてしまっている自分がいるほど。

 

 

第3位:School Days

(C)STACK・School Days製作委員会 2007
アニメ「School Days」より引用

 

School Daysは2007年に放送された学生の恋愛を描いたアニメ。

この作品は、題名でも分かるという、学校がテーマの恋愛アニメです。

学生の恋愛は純愛をイメージしますが、この作品は、全くそんな事はありません。

 

はっきり言って、題名詐欺だと私は思っています。

その理由は高校生の恋愛なのに、昼ドラみたいなドロドロの三角関係だから。

 

恋愛アニメで三角関係の話はそれなりにありますが、このSchool Daysは内容がぶっ飛んでいます。

このアニメの主人公は、伊藤 誠という学生・・・誠と西園寺 世界、桂 言葉の女子二人の間の恋愛模様が主なテーマです。

 

主人公の誠は言葉に憧れていて、友人の世界に相談する。

そんな、消極的な主人公が恋をする良くある恋愛アニメの入り方だったのですが・・・回を重ねるごとに、誠のクズっぷりと、メインヒロインのヤバさが際立つのです。

 

まず、最初はキスをするのも恥ずかしい!というようなウブな印象の誠ですが、そのうち、肉体関係を平気で持つようになります。

彼女とかならまだ許されますが、次第に登場する女性ほぼ全員と関係をもってしまうダメ男になり、特にメインヒロインの二人は誠の行動に振り回される事になります。

 

ただね。

主人公のクズさだけを言えば、世界と言葉は可愛そうな女性に見えますが、この作品の闇の深さはどちらかというとヒロイン側にあります。

 

恋愛に対してフラフラ浮気したり心変わりをするダメな誠ですが、誠のことが好きな世界と言葉は、浮気をする本人を責めるのではなくその相手に憎悪を向けます。

やがてその憎悪はただの感情という域を超えで、世界は誠を殺し、言葉は世界を殺す・・・という殺人という行動を具現化させます。

 

何より、言葉が世界を殺す流れが鬱すぎるわけ・・・。

妊娠をした!とウソをついた世界は、誠を勢いで殺してしまいます。

 

誠を殺したのが世界と気づいた言葉は、夜中公園に呼び出して、持ってきたバックを世界に見せます。

その中身は、首を切断されて、頭だけになった主人公の誠。

その後、本当に子供を孕んだのか確認するため、言葉は世界のお腹をナイフで引き裂きます。

 

そしてお腹の中を確認して、一言・・・「なぁんだぁ、嘘じゃないですかぁ。」「中に誰もいませんよ。」

怖すぎ。

恋愛アニメと思ったら、ホラーアニメと化していました。

 

しかも、ラストのシーンはなぜか船に乗っている言葉が誠の頭を抱きしめて二人だけで大海原に出る・・・と言った意味不明のもの。

正直、今の時代では絶対に放送できないような鬱アニメです。

 

「School Days」には、こんな感想も寄せられています!

 

男1

この作品の鬱アニメたる所以は「主人公の最低さ」にあります。

主人公の伊藤誠は、恋人がいるにも関わらず他の女の子と肉体関係を結び、西園寺世界(せかい)を妊娠させてしまいます。妊娠を知った主人公の誠は堕胎を勧めた事で、殺されてしまいます。

誠を殺された事を知った桂言葉(ことのは)は世界を殺し、切断した誠の頭部を抱いたままヨットで海の向こうへ消えていく・・・自業自得ではありますが、あまりにも後味が悪く、救いようのないラスト。

TV放送時には観ておらず、初めて観たのは友人の家でラストシーンだけを観せつけられて、呆然としたのを覚えています。
特に観ていてキツかったのは、誠を殺害した後に言葉が世界の腹を裂いて本当に妊娠しているか確かめる、という場面です。裂かれたお腹の中からのシーンは誰の視線なのだろう、と考えるとゾッとします。

 

男2

原作はPCエロゲーム。鬱と言うのは、結果的に原作にもあるアンハッピーエンドの結末。
お話は、簡単に言えば主人公がヒロインと恋に落ちるという話し。何人かのヒロインとの色んなルートは存在します。
アニメでは2人のヒロインが、お互いの存在に敏感になり、どちらが主人公に相応しいか?と張り合います。実際は、張り合うよりも「「奪い合いたい」と言った願望のぶつかり合い。
ヒロイン同士のドロドロした話ですが、主人公の種蒔きのせいだと非難轟々。
アンハッピーエンドを如何にアニメで描けるかと思いましたが、遠慮のない描写と終わりかたでした。そういう意味では見事。
どちらのヒロインを取るのか。終わりかたは………何とも言えない気持ちになります。

 

 

第2位:「ぼくらの」


鬼頭莫宏/小学館・イズミプロジェクト・GONZO
アニメ「ぼくらの」より引用

 

第2位は「ぼくらの」。

壮大なスケールのロボットアニメ。

15人の子供たちがパイロットとなって、地球を守るために巨大ロボット「ジ・アース」に乗って戦います。

 

が・・・ロボットの動力源は人間の生命力。

1度戦うごとに1人ずつ死んでいきます。

 

これまでにランクインしている作品との圧倒的な差は、死んでいく子供たち一人一人の将来の夢や目標、家族への思いなどが事細かに描かれているところ。

パイロットになる人間は、15人の中からランダムに選ばれ、選ばれた子供の体には紋様が浮かび上がります。

 

ストーリーはたいてい

  1. パイロットに選ばれる
  2. 選ばれた子供の夢や家族の話、別れと決意が語られる
  3. 悲しみの中戦い抜く
  4. 心半ばで死んでゆく

という形で展開されていきます。

 

泣き叫ぶでもなく、理不尽だと怒り喚くでもなく、ただ自分たちの置かれた状況を受け入れて最期を迎えていく子供たちの姿は心の中に暗いものを残していきました。

 

何か異世界から来た的なヤツが、理由も分からないままにとにかく指示を出してきて、それに従わないと命が危ないから従うしかなくて、その異世界から来た的なヤツはそのシチュエーションを楽しんでいるという・・・マジで僕が嫌いな展開を見せる代表的な作品が「ぼくらの」。

 

ただ、色んな場面で神作品とか、人気の作品、歴史に残る作品として紹介されています。

確かに考えさせられるところはあります。

 

突然世界に登場した大型ロボ的な大きな力を持つ「敵」を倒すために、いろんな背景を背負った子供達が集められ、同じく大型ロボを操作することになるのですが・・・

その「敵」もまたパラレルワールドに存在する自分たちのような存在が動かしているのではないか・・・と気づき始めます。

 

そこで子供達はどのように行動をするのか、どんな答えを出すのか。

僕はこの作品を見て、戦時中に戦地にかり出される子供の兵士を思い出しました。

んー、2度と見ない。笑

 

「ぼくらの」には、こんな感想も寄せられています!

 

男2

巨大ロボット「ジアース」を操るのは少年少女。敵と戦うために彼らは戦います。しかしジアースで戦闘が終わると、1人死んでしまいますが、戦いに負ければ地球が消滅してしまいます。

勝っても負けても死んでしまう理不尽な戦いに子供たちが巻き込まれていくのが、観ていてつらくなります。また、キャラクターそれぞれの背景も描かれるので、登場人物を知るほどに悲しさを感じます。

原作コミックを読んでいた友人が勧めてきたのが最初でした。

DVDが発売されてから観ましたが、アニメを見てなんとも言えない気持ちになりました。

子供たちが犠牲になっていくのが、なんとも切ないのです。彼らは悪い事をしたから死ぬというわけではありません。「どうしてこの子たちが……」とただただ気持ちが落ち込んでいきます。

人知れず戦って人知れず死んでいく子供たちの物語を観るのがつらくて、でも途中でやめる事もできずに最後まで観ていました。ラストの展開だけではなく、アニメ全体のテーマや雰囲気はまさに「鬱アニメ」と呼ぶにふさわしい。

 

男1

原作の雰囲気を醸し出しつつ、終着点は、アニメオリジナルと言う斬新な展開。
また、オープニング曲も鬱へと導く様な楽曲。高音と、切り返し言うフレーズに、夜中に耳がキーンと成りそうです。そして、目も覚めそう。
ただ、暗い中で見ていたら鬱々となり、アニメの中身を見る前に疲れそうになりますので要注意。

内容は、子供達がロボットに乗り怪獣の様なモノを倒すと言う昔ながらのお話し。
なぜ、少年少女が選ばれたのか。そして、何処へ向かうのか。
最終的に“勝つ事”が目標では有りますが、何が鬱って1体倒す、仲間が必ず1人死にます。
そして、それを受け入れなければいけないのか、平和的解決はないか、何故戦うのか、戦っている相手とは?と、1話1話緊張が走ります。
ただ、少年少女達の、虐められてたり、先生に身体を弄ばれたり…そう言う、何かしら鬱の理由がある彼らだからこそ選ばれたのでしょう。
ロボットに乗って戦い、何処へ行くのか…そして、人類の未来を背負っている少年少女達。
果たして、勝つのか、絶望か。
其処に辿り着くまでに、30分と言う目一杯のドラマが展開されます。

 

 

第1位:「魔法少女まどか☆マギカ」


© Magica Quartet/Aniplex・Madoka Partners・MBS
アニメ「魔法少女まどか☆マギカ」より引用

 

数々の作品を上げてきましたが、第1位は「魔法少女まどか☆マギカ」。

作品が放送される前にテレビで流されていたプロモーションビデオがほのぼのとし過ぎていたため、そのギャップにやられ、トラウマを強く刻み込まれた作品ですね。

今でも見返すのには少々勇気を出さなければいけないほどです。(^_^;)

 

この作品は説明するまでもなく超有名な作品。

僕はリアルタイムで見ていた視聴者の1人だったのですが・・・後でまとめて見た時、一気には見ることが出来ない作品だな・・・って思いました。笑

一気に見るには悲しすぎるし、残酷すぎるし、マジで見ていられません。

1話見る度に「キルミーベイベー」とか笑えるどうでもいい作品を挟まなければ見ることが出来ません。笑

 

悲しすぎるストーリーの中には「希望」も確かに存在するのですが・・・やはりラストも悲しさが入り交じる・・・。

Kalafinaが歌うテーマソングが素晴らしく合いすぎる、「大きな絶望」と「希望」が入り交じった名作ですね。

 

「魔法少女まどか☆マギカ」には、こんな感想も寄せられています!

 

男1

序盤こそよくある魔法少女モノだと思えますが、3話目の終盤に今後主要人物になっていくであろう人物が簡単に死亡します。

一度魔法少女となってしまうともう元には戻れません。ソウルジェムが濁りきると魔女と化してしまい、美樹さやかも魔女になってしまいます。
最終回において、まどかは契約時の願いを叶えると同時に、概念だけの存在となってしまいます。

東日本大震災の影響で最終話が延期された事で見逃してしまい、何年か後になって見直したのを覚えています。逆に最終回以外を見直した事で作品を深く味わえたように思えます。
個人的には結末は希望のある前向きな感じがしたのですが、中盤の鬱展開は今でも忘れる事ができません。

 

男2

アンハッピーエンドのシナリオといけば虚淵玄。

鬱ストーリーが得意な虚淵玄さんが手がける魔法少女アニメです。従来の魔法少女アニメは、可愛らしい少女が、魔法少女になって敵を倒す。

少女の成長を描く王道まんがみたいな展開が多く、魔法少女は人気のテーマです。また、少女の変身シーンも人気が高い理由があります。しかし、このまどか☆マギカというアニメは、従来の魔法少女アニメの概念を根底から覆しています。

まず、主人公のまどかが、物語の最後の方まで魔法少女に変身しません。魔法少女になれば、願いが一つ叶えられる。先輩魔法少女のマミから誘われて、その気になりますが、魔法少女もので、あってはならない事が起きるのです。

それは、サブヒロインの死。中には、一人ぐらい死んだりするかもしれませんが、まどか☆マギカは、物語中、出てくるヒロインが皆死にます。

それも死ぬ様子が、生々しく表現されていますし、魔法少女になった理由がネガティブな理由だったりと、夢も希望もありません。アニメの最初に死ぬマミは、魔女に頭をパクリと喰われるのですが、初見の衝撃は半端じゃないです。

しかも、敵対している魔女っていうのが、魔法少女の為れの果て・・・魔法少女になったらいずれ魔女になるという、救いがない物語です。

 


 

トラウマアニメ……頻繁に見たいものではありませんが、たまに観賞するのも良いかもしれません。

皆で集まって、「あなたのトラウマ作品は何?」など、聞いてみるのもアリかも。

きっと、人それぞれのトラウマ作品があるハズです。