現在、大人気放送中のアニメ「ポプテピピック」。

可愛いキャラクターと過激な内容のギャップや、意外な声優の起用など、話題にはこと欠きません。

深夜一時の番組なのに、放送中はツィッターのタイムラインを占拠する本作。

なぜ、こんなに人の心を掴むのでしょうか?

面白さの理由を考察するなんて、野暮なことは百も承知ですが、考えてみたいと思います。

かくいう僕も、毎週の放送が楽しみで仕方ないので……。

 

 

まず、ポプテピピックと言えば、その過激さが大きな特徴。

デフォルメされたデザインで、可愛い主人公の「ポプ子」と「ピピ美」。

 

しかし、その言動は色々な意味で危険。

ちょっとしたことで激怒し、相手を血祭りにする凶悪なポプ子と、普段は冷静だけど、実は一番危険なのでは……と思わせるピピ美。

 

何せピピ美は、ポプ子に大甘。

テレビアニメで喫煙しても、止めるどころか「エライわ~、器が違うわ~」と、際限なく甘やかします。

挙げ句には、クローン技術を使って「ポプ子だらけの世界」という理想郷を実現させて、ご満悦。

とばっちりで、全人類が衰退してますけど……。

 

また、自らの出演作を「クソアニメ」と公言し、「頑張るぞい!」などの他作品パロディもガンガン連発します。

懐かしの90年代アイドルに、萌えアニメ、懐かし名作アニメに、某有名飲料……ポプテピの犠牲になったモノは、数知れず。

「大丈夫かな、あちこちから怒られないかな……?」と、ハラハラするスリルが、本作の面白さの一つかもしれませんが。

 

そして毎回挿入される「ボブネミミッミ」。

ポプテピを更にシュールに調理・味付けしたような短編アニメ……言葉で説明するのは難しいので、ぜひ視聴してみて下さい。

絵と声、そして内容。

色々と物議を醸すポプテピの中でも、更に異質なシリーズです。

個人的には、「サンバ師匠」ネタが好きです。

 

またポプテピは、クオリティの高さでも突出しています。

しょうもない内容を、ものすごく高いクオリティで映像化する……その無駄な豪華さが、本作の見応えを一層高めています。

ポプ子とピピ美のフェルト人形を作り、メチャクチャ手間がかかる、コマ撮りアニメにしたこともありました。

 


大川ぶくぶ/竹書房・キングレコード
アニメ「ポプテピピック」より引用

 

動きが良いし、歌い踊る二人が可愛いし。

しかも、挿入歌はオリジナル!

「ねんねしな!」など、実に本作らしい歌詞でした。

 

力の入れ所を間違っている感じが、凄く好きです……。

初回にファンのド肝を抜いた、フェイクオープニング「星色ガールドロップ」や、毎回最後に流れる、同作品の次回予告。

本編には一秒も登場しないのに、毎回流れる嘘予告を見ていると、どこかで本当に「星色ガールドロップ」が放送されているのでは?と、不思議な気持ちになります。

 

 

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ポプテピピックの無駄に豪華な声優まとめ

そして、ポプテピピックの大きな特徴と言えば、毎回主人公を演じる声優さんが代わること!

初回はいきなり、男性の江原さんと大塚さんが主人公の女子中学生を演じ、大きな話題になりました。

 

見た目と声のギャップが凄まじく、それだけで可笑しくて堪りませんでした。

本作は、毎回同じ内容を二回放送するのです・・・しかも、前半と後半でキャストを変更して。

 

最初は「手抜きか?」なんて意見も見ましたが、今はむしろ前半と後半の違いを、楽しみにしている人が多いようです。

全く同じ映像でも、声の担当が代わると印象がこれだけ違うのか、と思わされます。

かなり画期的ではないでしょうか、この企画。

 

しかもゲスト出演するのが、誰もが知る大御所声優さんばかり。

だからこそ、これだけ見た人を興奮させる……キャストも、全力で豪華です。

事前に発表されていた主人公の声は、小松未可子さんと上坂すみれさんでしたが、この方達が初登場したのは三話目でした。

 

ポプテピピック1話目の声優


大川ぶくぶ/竹書房・キングレコード
アニメ「ポプテピピック」より引用

 

一話目は、

Aパート:江原さんと大塚さん
Bパート:三ツ矢雄二さんと日高のり子さんの「タッチ」組

と言う構成。

 

 

Aパート

江原正士 大塚芳忠
年齢 64歳 63歳
代表作 「バチカン奇跡調査官」サウロ大司教
「ポケットモンスター 水の都の護神 ラティアスとラティオス」ラティオス
「武装錬金」キャプテンブラボー
他多数。
※洋画の吹き替えなども多数おこなっています。
「亜人」佐藤
「ささみさん@がんばらない」月読神臣
「SLAM DUNK」堀田徳男、仙道彰
他多数。
※テレビ番組のナレーションや、洋画の吹き替えなども多数おこなっています。
声の特徴 野太く厚みのある声色 たくさんのナレーションをしているため、聴いたら確実に分かる声。
低音の痺れるようなダンディな性質が特徴。

 

このお二人はある意味「ポプテピピック」をここまでの話題作にした張本人。笑

一応性別が雌であるポプ子さんとピピ美さんの声を、まったく女性らしくすること無くドスの利いた演出で演じていました。

ふざけたシーンがたくさんあるのに、本気で演技をしてくれてありがとうございます、と言っておきます。笑

 

 

Bパート

三ツ矢雄二さん 日高のり子さん
年齢 63歳 55歳
代表作 タッチ(上杉達也)
キテレツ大百科(尖浩二〈トンガリ〉、受験生)
超人戦隊バラタック(加藤ユージ)
他多数。
※洋画の吹き替えやナレーターなども多数おこなっています。
タッチ(1985年 – 1987年、浅倉南)
らんま1/2(天道あかね)
となりのトトロ(草壁サツキ)
他多数。
声の特徴 高い声から爽やかな声まで可能。 まさにヒロイン・・・と言うような透き通った声。

 

タッチの共演からいろんな関わり合いがある仲良しな二人。

タッチファンとしてはかなり興奮度の高いペアだったのではないでしょうか。

 

三ツ矢さんはかなり高めの声で演じていたのが印象的。

対して日高さんの演技は・・・なぜ日高さんが演じるとどんなキャラクターでも国民的ヒロインに見えてしまうのだろうか・・・という印象を受けました。笑

 

>1話目の詳細記事を見る<

 

 

ポプテピピック2話目の声優


大川ぶくぶ/竹書房・キングレコード
アニメ「ポプテピピック」より引用

 

二話目は

Aパート:悠木碧さんに竹達彩奈さんの「petit milady」組
Bパート:古川登志夫さんに千葉繁さんの「うる星やつら」組

と言う構成でした。

 

Aパート

悠木碧 竹達彩奈
年齢 25歳 28歳
代表作 魔法少女まどか☆マギカ(鹿目まどか)
ラストエグザイル-銀翼のファム-(ジゼル・コレット・ヴィント)
僕だけがいない街(雛月加代)
幼女戦記(ターニャ・デグレチャフ)
他多数。
けいおん!(2009年 – 2010年、中野梓)
神のみぞ知るセカイ(2010年 – 2013年、高原歩美)
だがしかし(2016年 – 2018年、枝垂ほたる)
ラーメン大好き小泉さん(小泉さん)
他多数。
※テレビ番組のナレーションなども多数おこなっています。
声の特徴 声が揺らいでいるような独特な声色。
少年の役も出来る幅広い声が特徴。
妹系の役によく使われる声。
ただし、甘さのなかに凜とした印象が残る。

 

悠木碧さんに竹達彩奈さんは「petit milady」というユニットを組んで音楽活動をおこなっていました。

お2人とも人気作品には欠かせない女性声優として有名。

共に名前を聞いただけで代表作を浮かべるほど超有名。

 

悠木碧さんはドスの利いた声が良かったです。笑

個人的には悠木碧真骨頂!って感じでしたね。

対して竹達さんはどこまでも竹達さんでした、良い意味で。笑

 

 

Bパート

古川登志夫 千葉繁
年齢 71歳 63歳
代表作 うる星やつら(諸星あたる)
北斗の拳(シン)
帰って来たDr.スランプ アラレちゃん(空豆タロウ)
ゲゲゲの鬼太郎(第6作)(ねずみ男)
他多数。
※ナレーターや俳優なども多数おこなっています。
うる星やつら(メガネ)
平成天才バカボン(本官さん、レレレのおじさん)
幽☆遊☆白書(桑原和真)
他多数。
声の特徴 野太い声のイメージ。 少々ダミッている声質。

 

このお二方・・・声優回の大御所ですね。笑

ホントどうやってこのような大御所の方をオファーしているのか謎すぎ。

よく皆さん応えてくれているよなあ・・・。笑

 

>2話目の詳細記事を見る<

 

 

ポプテピピック3話目の声優


大川ぶくぶ/竹書房・キングレコード
アニメ「ポプテピピック」より引用

 

三話目は

Aパート:本来の小松未可子さんと上坂すみれさん
Bパート:中尾隆聖さんに若本規夫さんの「ドラゴンボール」組

と言う構成でした。

 

Aパート

小松未可子 上坂すみれ
年齢 29歳 26歳
代表作 モーレツ宇宙海賊(加藤茉莉香)
凪のあすから(2013年 – 2014年、潮留美海)
やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。(2013年 – 2015年、戸塚彩加)
他多数。
中二病でも恋がしたい!(2012年 – 2014年、凸守早苗)
げんしけん 二代目(吉武莉華)
いぬやしき(犬屋敷麻理)
他多数。
声の特徴 女性としては少々低めの声で、芯を持つ女性に合う声 甲高く、特徴的なキャラクターの声にはうってつけ。

前半を担当した小松さんと上坂さんは可愛いくフレッシュで、そうそう、これが基本だよね!と感じました。

この落差が面白く、「次回は誰が出演するかな?」と、つい楽しみになります。

ネットでは、出演して欲しい声優さんを挙げている人もいるほど。

放送当日まで誰が来るか分からないのも、飽きさせない要素の一つですね。

 

 

Bパート

中尾隆聖 若本規夫
年齢 66歳 72歳
代表作 ドラゴンボールZ(フリーザ)
それいけ!アンパンマン(ばいきんまん)
出ましたっ!パワパフガールズZ(カレ)
他多数。
※洋画の吹き替えやナレーターなども多数おこなっています。
ドラゴンボールZ(セル)
サザエさん(穴子)
プラネテス(ギガルト・ガンガラガッシュ)
他多数。
※洋画の吹き替えやナレーターなども多数おこなっています。
声の特徴 言葉では言い表せないくらい特徴的。まさにフリーザー。 低く野太い声。

 

ドラゴンボール組は、強敵のフリーザ、セルを演じたお二人とあり、興奮もひとしおでした。

「フリーザ様とセルが共演してる!」と、喜んだ人も多かったことでしょう。

特にポプ子は、場面によっては「これは、完全にフリーザ様……!」と思わせる声があり、往年のドラゴンボールファンとして大満足でした。

 

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ポプテピピック4話目の声優


大川ぶくぶ/竹書房・キングレコード
アニメ「ポプテピピック」より引用

 

四話目は

Aパート:日笠陽子さんと佐藤聡美さんの「けいおん!」組
Bパート:玄田哲章さんに神谷明さんの「シティハンター」組

と言う構成でした。

 

Aパート

日笠陽子さん 佐藤聡美さん
年齢 32歳 31歳
代表作 けいおん!(2009年 – 2010年、秋山澪)
生徒会役員共(2010年 – 2014年、天草シノ)
もしドラ(川島みなみ)
NEW GAME!(八神コウ)
他多数。
けいおん!(2009年 – 2010年、田井中律)
生徒会役員共(2010年 – 2014年、七条アリア)
氷菓(千反田える)
暗殺教室(神崎有希子)
他多数。
声の特徴 澄み切った透明感のある声 おっとりした雰囲気があり、まさに女性!という感じの声

2010年前後からアニメを見始めたファンはかなりお世話になっている声優さんコンビ。

途中で二人が歌う曲も流れますが、いやあ・・・感無量。笑

無駄に凜とした声を発するポプ子。

可愛らしい声を発するピピ美。

 

個人的には佐藤聡美さんのキレ声や絶叫が最高でした。

釘バッドを持ってメリーさんを追い払うシーンは是非とも見て下さい。

 

 

Bパート

玄田哲章さん 神谷明さん
年齢 69歳 71歳
代表作 よろしくメカドック(野呂清)
ハイスクール!奇面組(冷越豪)
シティーハンターシリーズ(海坊主〈伊集院隼人 / ファルコン〉)
幽☆遊☆白書(戸愚呂〈弟〉)
他多数。
ドカベン(里中智)
キン肉マン(キン肉スグル〈キン肉マン〉、キン肉タツノリ)
北斗の拳(ケンシロウ)
シティーハンター2(冴羽獠)
他多数。
※洋画の吹き替えやナレーターなども多数おこなっています。
声の特徴 独特の太い低音の声。筋肉質ムキムキの男性のイメージ。 叫ばせたら右に出るものがいない。ハスキーな声。

 

この声優さん達を起用するとか、マジですごい。笑

特に印象的だったのがケンシロウの声を努める神谷明さんが「ポプテピピピピピック!」と叫ぶところ。

かなりテンション上がりましたね。

 

あと、二人とも歌上手すぎ。笑

Aパートの二人が歌った歌をそっくりそのまま歌っているのですが、全然違うムーディな感じに仕上がっています。

この歌が入ったCDが欲しいくらい良い・・・。笑

 

>4話目の詳細記事を見る<

 


 

 

ポプテピピックはかなりアクが強い作品で、

「どこが面白いのか分からない」

「さっぱり理解出来ない」

という人も、いると思います。

 

それは当然だし、万人が納得する作品なんて無理ですし。

その反面、本作は

「よく分からないけど、なんか好き」

「面白ければ良し!」

という視聴者も、多いのではないでしょうか。

 

面白がれる余地があり、次に何が出るか予想出来ない。

そして、色々な試みが詰まっているので、飽きない。

ポプテピピックは、色とりどりのオカズが入った、豪華幕の内弁当のような作品です。

ただし、物凄く濃い味付けの……。

 

またポプテピは、自ら「クソアニメ」と名乗っているだけあり、仮に否定的な意見の人がいても、それをネタに転じることが出来る強みがあります。

本人に先に言われてしまったので、後から周りがいくら酷いことを言っても、イマイチ効果が薄いという……。

まさに、八方死角なし。

 

数年前、まだアニメ化していない頃にポプテピのコラボカフェ企画がありました。

実際に足を運びましたが、当時から既に大人気で満員でした。

 

しかし肝心のフードメニューは、微妙に写真と違っていたり、また盛り付けがあまり、キレイじゃなかったり。

正直、高いクオリティとは思えないものでした。

値段も安いとは言えず、他作品のコラボカフェなら、クレームになりかねません。

 

しかしお客の反応は「まあ、ポプテピだし」というようなもの。

怒る人などおらず、その空間やフードメニューを楽しんでいました。

私も「泥水コーヒー」を注文し、見事な泥水の再現ぶりを堪能しました(砕いたココアクッキーを使用)。

「サブカルクソ女パンケーキ」を頼みそびれたのは、一生の不覚です。

ユルさやアクシデントさえ、計算されたモノかと思わせる……それが、本作の凄いところ。

 

そして、そう思ったなら、もうポプテピピックの虜になった証かもしれません。

これからもきっと、言葉で説明出来ない楽しさを求めて、視聴してしまうことでしょう。