深夜アニメなど、時にグロテスクな描写のある作品に遭遇することがあります。

私はそういったモノが苦手で、出来れば避けたいのですが、そういう作品に限って、とても続きが気になる展開だったり……。

グロいのは嫌だけど、面白いから見ちゃう!

今回は、そんな作品をご紹介します。

見るか見ないかの判断は……あなた次第です。

 

 

グロい場面が多い作品アニメ作品

「シグルイ」


南條範夫・山口貴由/チャンピオンRED・シグルイ製作委員会
アニメ「シグルイ」より引用

 

まずは、「シグルイ」。

独特のリアルな絵柄に、かなり刺激の強い内容。

そしてグロ描写の多さ……。

テレビ放送版は内臓などにぼかし効果をかけていますが、それでもやっぱりグロいです。

 

殺伐とした物語といい、決して気分が明るくなる作品ではありません。

むしろ、気が滅入ります。

でも、その負のオーラでつい見てしまう……謎のエネルギーを秘めています。

 

物語は、三代将軍の弟・徳川忠長の御前で、二人の武芸者が試合をする場面から始まります。

本作の忠長は、将軍になれず精神を病んだ男として描かれています。

血とリアルな殺し合いを欲する彼は、木刀ではなく、真剣での戦いを命じました。

 

そして用意されたのが、藤木源之助と伊良子清玄という二人。

藤木は隻腕、伊良子は盲目ながら不気味な迫力を漂わせます。

両名は、実は同じ道場で競い合った仲でした。

 

二人の間に何があったのか。

そして、付き添う二人の女性・三重、いくとの関係は?

 

ここから、いきなり物語は過去に飛びます。

岩本虎眼率いる「虎眼道場」で、仲間と腕を磨いていた若き日の藤木。

剣に全てを捧げ、苛烈な稽古に耐える彼らの前に表れたのが入門希望の伊良子でした。

 

美貌と剣の才能、そして人の心を掴む術に長けた伊良子は、みるみるうちに頭角を表します。

老いてなお最強な師匠に目を掛けられ、師の娘・三重に想いを寄せられ……。

 

しかしそれは、上昇思考が強く、策略に長けた伊良子の狙い通りでした。

実は下級女郎の子だった伊良子は、岩本家に婿入りし、のしあがるつもりでした。

しかし、彼が虎眼先生の妾・いくと通じたことから、歯車が狂い始めます。

 

いくの様子から、彼らの関係に気付いた虎眼先生。

激怒した先生はいくの片乳首をちぎり取り、伊良子への仕置きを決意します。

 

虎眼道場では、師に逆らうことは最も重い罪

「奥義を授ける」という名目で伊良子を呼び出し、執拗に痛めつける兄弟子達。

最後は虎眼先生の剣で両目を潰され、伊良子は再起不能になったかと思われました。

 

そして伊良子の股関を焼き鏝で焼くよう命じられたいくは、彼を庇うために自分の片胸を焼きました……。

あまりにショッキングな展開に、見ていて気分が悪くなりそうでした。

しかし、物語はまだまだ続きます。

 

伊良子といくが姿を消してから、数年。

道場の弟子達が、一人ずつ謎の襲撃を受け、命を落としていきます。

それは盲目になってもなお諦めず、新たな戦い方を会得した伊良子の、復讐の始まりでした。

 

年端もいかない少年も、門弟は容赦なく殺し、生首を晒して挑発する伊良子。

先生と弟子達は怒りますが、確実に仲間は減っていきます。

 

とうとう虎眼先生と対峙し、一対一の戦いを始める伊良子。

老いて正気を失ってもなお強大な師匠を打ち破り、伊良子は彼の顔面をかち割りました。

顔半分を失い、脳がこぼれ落ちた先生。

しかも実の娘・三重の眼前で……。

 

伊良子に想いを寄せていた三重は、夫になる筈だった彼の失踪後は塞ぎこみ、心を病んでいました。

そこに伊良子が帰って来たと聞き、喜び勇んで駆け付けたのです。

やっと彼の妻になれると、花嫁衣装を身に纏って……。

 

そんな三重の前で、父親を殺した伊良子。

駆け付けた藤木は師匠の死を受け入れられず、動転して、死んだ虎眼先生に人工呼吸を繰り返します。

まさに血の池、生き地獄。

凄惨な光景です。

 

原作ではまだまだ続きがあり、藤木が師匠の仇を討つ為、伊良子に試合を申し込むのですが……アニメでは、先生の死までしか描かれていません。

試合はどうなるのか。

そして、藤木はなぜ片腕を失うのか。

アニメしか見ていない人は、なぜ冒頭の御前試合に繋がるのか、気になってしまいますよね。

 

道場の師範代・牛股さんは生前、些細な発言を咎められ、先生に唇を刃物で切り裂かれました。

大きな傷が残り、口裂け女のような異相になった牛股師範。

 

また彼は少年時代、故郷に許嫁を残していました。

しかし、それを虎眼先生に見抜かれ、剣の道に没頭する為に自分の手で股関を握り潰して、セルフ去勢をした過去があります。

こうして思い出しても、痛々しい場面ばかり……。

 

シグルイは、グロくて絵柄が耽美で、人間の凶暴さや狡さを生々しく描いていて……。

でも本当は、人を斬れば血が飛び散るし、骨が砕ける。

内臓や汚物がぶち撒けられて、悪臭が漂うもの……そんなリアルさを、可能な限りアニメで表現しようとした作品なのかもしれません。

 

 

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第2位:「進撃の巨人」

人間という生き物が、実はもの凄い残酷な生き物なのではないか・・・

そんな人類の残酷さや強さ、たくましさ、そして弱さを表現した作品が「進撃の巨人」。

 

ミステリアスな要素があり、シュールな笑いがあり、圧倒的なアクションがあり、魅力に溢れまくった話題作。

これが売れないわけがないって感じの人気作品ですが、実はグロいシーンが多々あるんです。

 

作品が始まりとなる第1話。

この第1話で主人公であるエレンの母親が、エレンの目の前で巨人に食われて死んでしまいます。

第1話の最後のシーンがコレですから、グロい作品の最たる例として紹介するにふさわしいですね。

このシーンの時のBGMが太鼓・・・のような感じの打楽器のみで、静かに、しかしものすごいことが起こっていることを現す感じのリズムを刻んでいて・・・。

「あ、これは目が離せない作品来たな・・・」と思いました。

 

他に印象的だったのがミケ分隊長という兵隊の中でも実力者の人物が泣き叫びながら、助けを乞いながら巨人に食われていくシーン。

普段は静かで感情をあまり表に出さないタイプの性格で、精神的にも肉体的にも強い人柄で描かれていますが・・・

やっぱり「食われて死ぬ」という残酷な現実を目の前にすると、あれだけ無様な姿になるんだな・・・と身に染みて感じました。

 


©諫山創・講談社/「進撃の巨人」製作委員会
アニメ「進撃の巨人」より引用

 

また、古城跡で巨人と戦闘したシーンでは武装をしていない新兵5人を守るために、先輩兵士4人が圧倒的多数の巨人と戦います。

1人・・・また1人と死んでいくことになるのですが、それが何とも言えない現実を突きつけていて胸が痛みます。

 

 

第1位:「BLOOD-C」


Production I.G、CLAMP
アニメ「BLOOD-C」より引用

 

「BLOOD-C」はグロ場面が多い作品。

絵柄自体はとてもキレイなのですが、「古きもの」と呼ばれる怪物が人間を殺し、貪り食う場面が多いので……。

主人公の少女・小夜は身近な人達を守ろうと戦いますが、話が進むごとに命を落とす者が増えていきます。

 

特に印象的なのは、最終の12話。

本性を表した黒幕は全ての証拠を隠滅する為に古きものを操り、街の人間を皆殺しにさせます。

 

現れたのは白くて巨大なフカフカの兎のような姿の、古きもの。

大量に増殖し、夥しい数で人々に襲いかかりました。

見た目は可愛いけれど、その食事風景は残酷極まります。

 

手に掴んだ人間を、何度も石の床に叩きつけて潰し、丸呑みにする。

股から引き裂いて、食べる。

爪を人間に突き刺して、5本の指全部にぶら下げた人間達を、一口で食べる。

まるで小さな子供が、遊びながら食事をするように……。

 

古きものにとっては、人間はただの食料。

無邪気に残酷な殺し方をするので、一層怖さが引き立ちます。

人間が、白魚を踊り食いするような感覚かもしれません。

特に、壺状の器に大量の人間を放り込み、ミキサーのような右手で擂り潰して一気飲みした古きもの……絞りたて生ジュースか!と、突っ込みたくなりました。

 

劇場版では、小夜が復讐の為に敵を斬りまくります。

BLOODシリーズは、美しい絵とは裏腹に、意外とグロ描写と血飛沫が多い作品です。

しかしストーリーとキャラクターが魅力的で、つい見てしまう……オープニング曲もカッコいいし、劇場版と合わせてオススメです。