アニメ「犬夜叉」には、魅力的なキャラクターが多数登場します。

老若男女、人間、非人間を問わず・・・。

そんな中、今回は共に強い人気を持つキャラクター「りん」と「神楽」の不思議な関係や、共通点についてお話させて頂きます。

少しの間、お付き合い頂ければ嬉しいです。

 

 

 

 

アニメ犬夜叉の魅力的なキャラクター

りん

 

まずは、りんちゃん。

彼女は人気キャラクターである大妖怪・殺生丸の連れの幼女です。

 

森の中で瀕死の彼と出会ったことで、初めて彼の心を動かした作中で最もか弱い存在。

重傷を負ったところを殺生丸に助けられたりんちゃん。

特別な力を持たない人間の幼女ですが、彼に同行を許され、殺生丸、お供の妖怪・邪見、そして乗騎の龍・阿吽と共に旅をしています。

野宿の多い旅、幼女には過酷な環境かと思われますが、りんちゃんはいつも幸せそう。

 

なぜなら、彼女は家族を亡くした孤児だったからです。

 

盗賊に家族を皆殺しにされ、一度は口が利けなくなったりんちゃん。

生き残った後は村の大人に邪険に扱われ、辛い毎日を送っていました。

 

そんなりんちゃんにとって、恐らく殺生丸は救いの神のような存在。

殴られ、顔を腫らしていた自分に声をかけてくれた。

狼に襲われ、命を落とした自分を蘇らせてくれた。

そして今も側にいることを許し、一緒に旅をさせてくれる。

 

一人ぼっちで誰にも顧みられることの無い生活を送っていた、りんちゃん。

それを思えば、自分を気にかけてくれる妖怪たちの存在が、嬉しくて堪らないのでしょう。

しかも、邪見は文句を言いながらも、何かと自分の世話を焼いてくれるし。

殺生丸は素っ気ないけれど、話しかければちゃんと答えてくれるし、危ない時には守ってくれる。

世界一美しく、そして強い妖怪の傍にいられる。

それだけで、きっと彼女は幸せで、満足しているのでしょう。

 

他人から見れば、妖怪と人間が一緒にいるのは異様なこと。

でも殺生丸は人間の常識など興味はないし、幼女のりんちゃんも、そういった些事は気にしないのだと思います。

こうして、美しい主(殺生丸)と、幼児と小さいオジサン妖怪(邪見)という、世にも不思議なトリオが誕生しました。

殺生丸も、手下の邪見に対する態度はぞんざいで、すぐに蹴ったり殴ったりするのに、りんに対しては一切、乱暴をしません。

それどころか、危険な場所に行くときは留守番をさせたり、ボディガードに阿吽を置いていったりと、やたらと丁重な扱いをしています。

幼いから、というのはもちろんですが、彼なりにりんを可愛く思っているのでしょう。

 

アニメオリジナルエピソードでは、妖怪にりんが攫われるや、即座に救出に向かったり(162話)、りんの悲鳴が聞こえたら、すぐ駆けつけたり(96話)と、原作以上に過保護さが強調されています。

家族のようで微笑ましく、何度見てもニヤニヤしてしまいます。

 

殺生丸と出会ったことで、りんの世界は変わり、幸せになった。

そして、りんと出会ったことで、殺生丸の心は大きく変化した。

殺生丸にとって決して欠かせない、大きな存在がりんちゃんなのです。

 

 

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神楽

 

そしてもう一人、殺生丸の心に大きな変化を与えた人物がいます。

弟の犬夜叉を除けば、次に挙げるべきは妖怪の女性「神楽」(かぐら)でしょう。

 

神楽は、殺生丸の宿敵である「奈落」から生まれた分身です。

外見は妖艶な美少女で、キツイ眼差しと、剣呑で色っぽい雰囲気を持っています。

彼女は奈落の分身ですが、「風」の妖怪であるため、本能的に自由を求めています。

心臓を握られ、嫌々奈落に働かされる毎日。

そんな境遇を嫌い、奈落を出し抜く手段を探して、殺生丸に目をつけます。

 

取引を申し出て、奈落を殺してくれるよう願いますが、彼にけんもほろろに断られてしまいます。

「この腰抜け!てめえ、それでも男か!」

と腹を立てますが、それからも度々、奈落を殺す為利用しようと彼の前に現れます。

 

そしてその度に、彼の強さや、誰にも従わない自由さに惹かれていきます。

 

恐らく神楽にとって殺生丸は、自分にないモノを全て持っている、眩しい存在だったのでしょう。

ある時重傷を負った神楽は、必死で殺生丸の元へ向かいます。

 

「死ぬ前に、もう一度……」

胸中でそう呟く神楽。恐らく自覚はないものの、彼に惹かれ始めていたのでしょう。

 

しかし、殺生丸はいつもつれない態度。

自分は彼にとって、とるに足らない存在・・・そんな風に諦めていたのですが・・・

裏切りが発覚し、奈落に重傷を負わされた神楽を救いにきてくれたのは、殺生丸でした。

 

最初は、自分と奈落を間違えて追って来たのかと思う神楽でしたが、

「お前だと分かっていた」

という殺生丸の言葉に、初めての穏やかな笑みを浮かべます。

 

恐らく、殺生丸には神楽への恋愛感情は無いでしょう。

優しさと共感、憐憫、そんな感情を向けていたのだと思います。

 

結局、命を救うことは叶わず、神楽は塵となって風に溶けていくのですが・・・

それでも、殺生丸が自分を救おうとしてくれた、そのことに純粋な喜びを感じ、彼女の魂は救われたのだと思います。

 

殺生丸と出会うことにより、救われた。

そして彼の心に変化を与え、情を芽生えさせた。

神楽もまた、殺生丸に大きな影響を与えた人物でした。

彼女の短い人生は決して無駄ではなかったし、色々なモノを、たくさんの人の胸に残したのだと思います。

 

 

 

 

このように、共に殺生丸に影響を与えた二人。

人間と妖怪であり、タイプも全然違うのですが殺生丸を慕っていたり、裸足だったりと、僅かな共通点も。

重傷を負った神楽を真っ先に心配したのは、りんでしたし。

機会があれば、案外りんと神楽は、仲良くなれたかもしれないですね。

神楽も根は優しいし、意外と世話焼きなところがあるので、りんと良い関係が築けたかもしれません。

 

何よりも同じ人物を大切に思う気持ちが共通しているため、素敵な関係になれたかも知れません。

 

犬夜叉は犬夜叉をとりまく親子3人に焦点が当てられがちですが、彼らをとりまく素敵な女性達によって作品の魅力がグッと深まっています。

他には、こんな素敵な女性達がいます。

興味があればご覧下さい。