今期の作画オバケとまで称されたアニメ、ヴァイオレット・エヴァーガーデン。

京都アニメーションが手をかけ、完成度はこれまでのどの作品より高いものとなりました。

放送前の先行PVが発表された時点で期待値は最も高かったのではないでしょうか?

そして全13話が放送され、ついに終わってしまいました。

最初の期待が猛烈だった本作を見終えて、色んな角度から感想を書いていこうと思います。

 

 
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アニメ「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」の感想と評価

作画

©暁佳奈・京都アニメーション/ヴァイオレット・エヴァーガーデン製作委員会
アニメ「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」より引用

 

まずなんと言っても作画、今季ではズバ抜けて凄かったです。

自然豊かな背景がこれでもかというほどに緻密に描かれていて、息を飲んでしまった場面は数知れず…。

美しいを通り越して感動でしたね。

 

これがアニメで、しかも同じクオリティを最後まで貫き通していたのですからさすが京アニとしか言えません。

特に気に入っている背景を3つご紹介しますね。

 

1つ目はアイリスの故郷で登場した、アイリス畑の風景です。

 

©暁佳奈・京都アニメーション/ヴァイオレット・エヴァーガーデン製作委員会
アニメ「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」より引用

 

仕事でアイリスの故郷へ行き、その帰りの列車から見えた一面のアイリスの景色。

鮮やかな青一色が広がっていて、このときまだ表情の変化が見られなかったヴァイオレットですら、目を見開いていました。わたしはこの景色を見て、ひたち海浜公園のネモフィラの丘を連想しました。

 

 

2つ目がヴァイオレットが湖面を走ったときの背景です。

 

©暁佳奈・京都アニメーション/ヴァイオレット・エヴァーガーデン製作委員会
アニメ「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」より引用

 

湖畔に住んでいる戯曲家の元へ訪れ、そこで「ちょっと走ってくれないか?」と言われたヴァイオレットが、湖を走ったんですよね。

そのときの美しさ、あれは本作1綺麗だったと断言します。

 

リアリティのある水面、紅葉した鮮やかな落葉の舞うさま、そこを翔けるヴァイオレット、躍動感のある服の動き…。

もう語りつくせません。

 

この1枚絵だけでも本当に見てほしい。

今まで何百本とアニメを見てきましたが、1番綺麗だと思うシーンです。

本当にこの背景は素晴らしかった。

 

 

3つ目が最終話で飛行機から無数の手紙がばら撒かれたときの景色です。

色んな人の思いが空を舞っているというだけでも素敵なのに、青く澄み渡った空に浮かぶ飛行機と、ひらひら舞っている手紙が綺麗でしたね。

13話分の思いもあったので補正もされていたかもしれませんが、最終話に相応しい、晴れやかな背景でした。

 

 

登場人物

ヴァイオレットが13話を通してどんどん表情豊かになっていく様子は見ていて嬉しくなるようでしたね。

それも周りの助力があったからに過ぎませんが。

 

でもここでお伝えしたいのは、各話の依頼人についてです。

メインの登場人物はやはりそれだけスポットが当てられているので素敵なのは間違いないんですよ。

なので敢えてスポットが当たりにくい、1話しか登場しない依頼人にスポットを当てたいんです。

 

各話、代筆を依頼した人物が登場しますが、全員、思いを届けたいという気持ちは一緒なのに、その思いがまるでバラバラなんですよね。

そしてどれも心から届けたい言葉だということ。

それがどの依頼人からも痛いほど伝わってきました。

家族へ、今は亡き人へ、愛する人へ…と。

 

特に気に入っているのが自分が亡くなった後でも、「いつも見守っている」と伝えるために、50年に渡り娘に手紙を残したアンのお母さんです。

 

©暁佳奈・京都アニメーション/ヴァイオレット・エヴァーガーデン製作委員会
アニメ「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」より引用

 

アンは母親が先が長くないと知っているため、途中で手紙なんか書かないでわたしといてと伝えていましたが、そんな真摯な娘の願いに涙を滲ませながらも、50年後までたった1人の娘を1人にさせないためにと、手紙を書き続けていました。

これとんでもない愛情秘話ですよね。

 

50年間、毎年母親から手紙が届くんですよ。

こんな愛情、他では見られません。この娘への愛情全てを注いだ手紙、そしてその思いを残したいと思った依頼人の気持ちがとても好きでした。

 

 

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OPとED

やはりOPとEDも欠かせない大事な要素だと思います。

個人的にOPの、タイトルがぱらぱら出てくる演出が大好きでした。

 

OPは「Sincerely」。

 

少しゆっくりした作品の世界観にマッチしていると思います。

特にサビの歌詞が良かったですね。言葉を伝えることを大切にしている歌詞だと感じて、本作にピッタリだと思いました。

 

 

EDは「みちしるべ」。

 

いつも絶妙なところで茅原実里さんの声が入ってくるんですよ。

毎話毎話うまい入りだわぁと思っていました。

 

そしてズルいとも。

少し余韻を残すようなお話が多かったため、ピアノの旋律が余計響いてきまして…。

このEDは良い意味で卑怯だなと思っています。

 

 

ヴァイオレットの変化

ヴァイオレットの変化は見ている人の大きな関心事だったと思います。

話数が進むに連れて変化していく様子に釘付けでした。

 

というのも、最初は本当にロボットみたいな子だったんですよ。

とりあえずで書いてみた手紙も軍の連絡事項の如く、相手の気持ちを慮ることを知らない発言の数々、敬礼などなど。

「道具」と言われていた所以が分かるようなことだらけでしたよね。

 

しかし、C.H.社の人たちと関わる中で、依頼人とのやりとりの中で、だんだん言葉は柔らかくなり、人の気持ちを代弁するような素敵な手紙を書けるように、そして表情も見せるようになっていきました。

初めて笑顔を見せてくれたのは第5話でしたね。

 

©暁佳奈・京都アニメーション/ヴァイオレット・エヴァーガーデン製作委員会
アニメ「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」より引用

 

少しずつ、1つずつ、人の気持ちを理解していくヴァイオレットの成長の様子は、どこか心が温かくなるようでした。

分からないことに葛藤し、それをありのまま相手に伝え、しかし分かりたいという思いを持っていることも伝え、そうして彼女は成長していったのです。

 

ギルベルト少佐が亡くなった事実を知ったときは失意の念で自暴自棄のような状態になってしまっていましたが、そこでも彼女は苦悩していました。

自身に芽生えた感情から生まれた「生きていていいのか」という疑問に。

 

兵士のときのヴァイオレットだったら、ただ命令に従うだけだったためにこんな疑問、抱くはずもなかったのでしょうが、人の気持ちを汲み取ることができるようになったヴァイオレットには重くのしかかってしまっていました。

 

しかしそれも乗り越え、最後はしっかり笑えていたヴァイオレット。

決まり文句となっている「お客様がお望みならば~」の台詞も、最後は笑顔で言えていましたね。本当心が温かくなりましたよ。

この変化が本作の見どころですから。

 

なぜなら、これは「1人の少女が愛を探す物語」だからです。

 

 

アニメ「ヴァイオレットエヴァーガーデン」総括

終わってみると、13話なんてすぐだったなと。

1話1話心に染みるお話ばかりで、見ていてあっという間でした。

 

時々急にバトルシーンが展開されていましたが、それも少し面白かったです。

あまりに雰囲気が違いすぎて。

 

個人的にはもう少しC.H.社の面々にスポットを当ててほしかったなと思いますが、そうするとヴァイオレットのことが少し疎かになってしまうので、このくらいで丁度良かったのかもしれませんね。

スピンオフでもやるのならカトレア、エリカ、アイリス、ベネディクトのことをもっと掘り下げてほしいです。

特にカトレアとベネディクトはほとんど取り上げられなかったので。

 

とにもかくにも、見終えて満足感のある作品でした。

そしてとにかく背景描写に注目してほしいです。

心を落ち着けながら、ゆっくりと変化するヴァイオレットと人の思いを感じてほしいなと思います。

 
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