「原作が乙女ゲームやBL」、「絵柄や声優がなんか腐向け」。

そんな風に作品を見て全く視聴せずに切ってしまうアニメって少なくないかと思います。

でもそれって勿体無いって個人的には思ってしまいます。

寧ろ、男性目線だからこそわかる名物キャラクターが、「非常に」多いのも腐女子向けアニメの特徴だと思うのです。

腐女子の方々からは馬鹿にするなとお叱りを受けるのは覚悟の上、今回は腐女子向けアニメの名キャラクターをご紹介させて頂きたいと思います。

 

 

BLアニメの名キャラクター5選

鳳 瑛一(うたのプリンスさまシリーズ)

©早乙女学園 / Illustration 倉花千夏
アニメ「うたのプリンスさま」より引用

 

毎年毎年、ライブやイベントがあると聞けば大量の腐女子を恐ろしい数動員する「うたプリ」ですが、これを男性必見アニメと言わずして、他に何がある!?と言いたくなる程の名作。

その中でも特に注目すべきキャラクターはST☆RISHのライバルグループHE★VENSのリーダーである鳳瑛一であると言っても過言ではないでしょう。

 

彼が本格的に登場したのは2期9話、続く3期ではメインキャラクターから外されたかと思いきや最終話でまさかの登場、しかもパワーアップしまくっている。

そして4期ではついにメインキャラクターの一角として描かれるようになったキャラクターなので、掻い摘んでしか「うたプリ」を知らない人には馴染みのないキャラクターかもしれません。

 

しかし、この鳳瑛一が凄まじいキャラクター性を持って男性のハートを鷲掴みする、非常に香ばしいキャラクターなのです。

 

まず、彼のルックスと声優が緑川光というだけで、何だか香ばしさを感じさせてしまう、隠し切れないカリスマ性とオーラがあります。

口癖が「イイ!!」なのですが、ここで緑川氏の怪演が文字通り光ります。

全ての厨二病の頂点に立つとも言えるこの厨二っぷりに、流石にヒロイン・七海さんも若干引き気味なところがまた「イイ!」です。

 

 

沖田 総司(幕末Rock)

©2014 Marvelous Inc./幕末Rock製作委員会
アニメ「幕末Rock」より引用

 

この「幕末Rock」という作品、ある意味で「うたプリ」以上の破壊力を持つ作品。

タイトル通り幕末日本の動乱を駆け抜けた維新志士や新撰組がギター弾いたり踊ったりする作品です。

その主要人物の1人である沖田総司、現実世界でも言わずと知れたあの新撰組最強の剣客と謳われた男です。

 

何と言っても必見なのが、彼が「サプライズ登場」する回です。

何故彼がサプライズ登場するのかは盛大にネタバレを含むので作品をチェックして頂きたいのですが、彼は文字通りサプライズな登場をします。

なんと、ペガサスに乗ってステージ後方観客席から登場するのです!

 

しかもそのペガサス、よーく見ると透明なワイヤーで吊るされているのがわかります。

本当に誰も知らされていないはずなサプライズ登場シーンなのですが、完全に仕込みです。

 

意味不明にエレキギターを召喚させるなど、幕末日本をモチーフにした作品としては無茶苦茶な設定に世界観の本作ですが、沖田が見せるサプライズ登場はアニメ史上に残る登場方法の1つと言えると確信しております。

 

 

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サタン(鬼灯の冷徹シリーズ)

©江口夏実・講談社/鬼灯の冷徹製作委員会
アニメ「鬼灯の冷徹」より引用

 

2018年春からは3期目に突入した鬼灯の冷徹シリーズ。

原作漫画は青年誌モーニングでの連載という事もあって、一見男性向けアニメに思えますが、ビジュアルや採用されている声優陣から腐向けと言われる作品ですし、そういった所に抵抗を覚える男性もいらっしゃるようです。

 

しかし、これを腐女子だけに見せておくのは勿体無い。個人的にお勧めしたいのが、EU(ヨーロッパ)地獄の長、サタンです。

もうね、突っ込みどころしかないのよ。

すみません、口調が乱暴になってしまいましたが、やはり突っ込みどころしか見出せません。

 

日本に来ればギャルゲーにJRPG、メイドさんは大好き、典型的な秋葉原のオタクです。

しかし曲りなりにもEU地獄の長。経歴も財力も部下も半端ないです。

筋肉も凄いです。

 

一体どこでどう間違ってしまったんでしょうか。

しかし、どこか憎めない。

サタンは(準レギュラーのため出番は少ないですが)男性視聴者にとっては、作品への親近感をもたらす存在でもあるので、ここからブラックユーモアたっぷりな鬼灯ワールドにハマっていくのは悪くありません。

 

 

砂金宏和(鹿楓堂よついろ日和)

©清水ユウ・新潮社/鹿楓堂よついろ日和製作委員会
アニメ「鹿楓堂よついろ日和」より引用

 

2018年春アニメの中でも取り分け腐女子の妄想を掻き立てて止まない美男子4人が織り成す作品ですが、その中に砂金宏和という無骨なおっさんキャラがおります。

彼が登場した回、前半は砂金氏の悩みを中心に話が運ぶのですが、後編になって突然、女の子の腐った妄想が爆発したとしか思えないストーリーが展開されていきます。

 

4人の美男子たちが何故かフレンチレストランで働いており、突っ込みどころ満載な接客をはじめますが、超絶イケメン&イケボなキャラクター達にそんな事されたら女の子が落ちてしまうのは時間の問題でしょう。

笑っちゃう程のクサい所作の数々が許されるのは、正に「ただしイケメンに限る」。

そしてこの妄想に視聴者が一気に置いてけぼりを喰らったのは言うまでもないでしょう。

 

ですが、この一気にブッチ切った妄想展開は、衝撃的なオチへ向けたミスリードだったのです。

そしてカギを握るのがこの、腐女子向けアニメに相応しいとは思えない砂金氏。

そもそも、伏線は前編から仕込まれていたのですが、視聴者の殆どが気がつかなかったことでしょう。

 

今後、砂金氏の再登場があるのかはわかりませんが、今後注目したいニューカマーです。

 

 

泉田 塔一郎(弱虫ペダルシリーズ)

(C)渡辺航(週刊少年チャンピオン)/弱虫ペダル製作委員会
アニメ「弱虫ペダル」より引用

 

アブ・・・アブ・・・。

これは最早アニメ史上に残る超名言です。

 

一聞して、もう何が何だかわかりません。

一体どこから来てどこへ行くのでしょうか、本当にわかりません。

 

弱虫ペダルと言えば説明のしようがない程、女性から絶大な支持を受ける自転車競技を題材としたアニメ(漫画)ですが、今回紹介する彼、泉田塔一郎は主人公達が属する高校のライバル校の選手。

彼は自身を鼓舞しペースアップする時に呪文のように呟くのが「アブ」。

 

アブはアブドミナル・マッスル(腹筋)の略。

そう、彼は自分の筋肉と対話ができるキャラクターなのです。

 

彼が属するのは最大のライバルにして屈指の強豪校なので、選手達はある意味で王道を行くキャラクターばかり。

そんな中で一際の光を放って登場したスプリンター、それが彼・泉田塔一郎。彼ほど筋肉と対話できるキャラクターは、私は「なかやまきんにくん」以外に知りません。

 

詳しい内容を書きたいのは山々ですが、ネタバレは厳禁。

あとはご自身の目で確認して頂きたいです。因みに弱虫ペダルは腐向けと呼ばれてはいますが、本質的には王道の熱い少年漫画なので、男性でも入り易いと思います。

そして、きっと見終わる頃には熱いハートで「アブ・・・アブ・・・」と唱えている事間違いないでしょう。

 


 

如何でしたしょうか?

十中八九、腐女子の方々からお叱りを受けるかと思います。

 

しかし、入り口としては充分なのではないでしょうか?

腐女子向け、BL、乙女、そんな概念が作品を埋もれさせる事も少なくありません。

 

理由はともかく、まずは入ってみる。

じゃないと勿体無いと思いませんか?

 

多くの作品に突っ込み所満載な名物キャラクターがいるのも、きっとニワカな男子すらも抱え込む腐女子向けコンテンツの度量の深さなのだと思います。

そんなに深く考えず、男性も女性も彼らに注目してご覧になって頂ければと思います。