今回ご紹介させて頂きますFateというアニメ。

これは様々なシリーズがあり時系列など複雑に構成されており、アニメ最新作もどんどん放送中。

現在はPSPゲームを原作とした作品としてFate/Extra Last Encoreが放送中です。

 

かつてTYPE MOONサークルの設立に当たってから既に20年を超える長寿のコンテンツになっています。

本記事はそんな歴史あるTYPE MOONサークルが手掛けて来たFateシリーズを書き連ね、アニメの感想や時系列に沿って一つ一つを解説していきたいと思います。

 

 

 

「Fateシリーズ」と一言でいっても、実際は色んな制作会社が関わり多数の作品が世に出されています。

その理由は、「Fate」という共通の設定を持つ大きな箱が存在し、その箱の中でストーリー展開をおこなう人が複数いるため。

それぞれの作品は小説やゲームになっているのですが、そのシナリオを構成している人は違う人物。

代表的な作品は「Zero」 「stay night」なのですが、色んなスピンオフ作品が誕生しています。

 

そのため、アニメ化もいろんな制作会社が関わって同じ作品が何度もアニメ化されたりしています。

把握するのが難しいのですが・・・ココでお話しするのは基本的に2013年以降に制作された作品である

ufotableが手がけた「Zero」 「stay night」、A-1 Picturesが手がけた「Apocrypha」を軸にお話ししていきます。

 

まず「Fate」というアニメの世界観を説明します。

 

「Fate」は7人のマスター(魔術師)と7騎のサーヴァント(英霊)が主な登場人物。

マスター1人につき1騎のサーヴァントを契約し、それぞれ聖杯を巡って戦っていきます。

この聖杯は7人7騎の内、最後まで生き残ったマスターとサーヴァントの願いは何でも叶えてくれるというもの。

 

 

アニメ「Fate」の用語解説

マスター(魔術師)とは言葉の通り魔術が扱える人の事。

このFateの世界観では宝石を媒体とし魔法行使したり武器を一目で見て複製したりなど様々な魔術が展開されます。

 

サーヴァント(英霊)とは過去、現在、未来における世界の偉人達や神話の登場人物を指します。有名所であればジャンヌダルクや雷神トールなど。

この英雄達をサーヴァント(英霊)とし召還し、戦いに挑みます。

 

またこのサーヴァントは7騎いますが7種類のクラスがあり、それぞれのクラス毎に1騎召還されます。

セイバー(剣)、ランサー(槍)、アーチャー(弓)、ライダー(騎乗)キャスター(魔術)、バーサーカー(狂気)

それぞれのクラスによって扱う武器やサーヴァントの特徴があります。

 

アニメ「Fate」の時系列

まず単純な時系列は「Apocrypha」「Zero」 「stay night」 です。

 

ただし、見る順番としては、「Zero」 「stay night」、「Apocrypha」をおすすめします。

 

これは放送された順番通りであり、最もFateを楽しめる順番だと思います。

 

Fate Apocrypha


©東出祐一郎・TYPE-MOON / FAPC
アニメ「Fate Apocrypha」より引用

 

初めに「Apocrypha」について説明します。

 

アニメ版では2017年に放映済み。

最近放送終了したFate/apocryphaのライターは東出祐一郎氏であり、Fate/zeroの放送終了後に販売された小説のシリーズ。

 

「Fateシリーズ」は元々オンラインゲームの企画の流用で、外部からライターを招き、本作を書き上げるに至りました。

そのため、小説のシリーズは従来とは少し違う試みが試されています。

 

最大の特徴は登場人物の多さ。

従来の登場人数と比べ、2倍近くに膨れ上がっているのが特徴的。

もとはオンライン企画のためプレイヤブルキャラがそのまま流用しています。

 

そのためにいささか描写不足と思われる場面も多々見受けられますが、その補完は設定資料集やスマホゲームのFate/Grand Orderに出て来るシナリオを読むことで補うことができます。

 

7人7騎 VS 7人7騎でそれぞれチームを組み1つの聖杯を目指すというストーリー。

大方チーム戦ではあるものの、聖杯を手に入れるのは1人のマスターとそのサーヴァントのみです。

 

この「Apocrypha」シリーズではFateでも屈指の人気キャラのジャンヌダルクが登場します。

Fateシリーズでは珍しくチーム戦なのでジャンヌダルクの可愛さを含め見どころが多い作品となっています。

 

Fate Zero

奈須きのこ / TYPE-MOON・ ufotable・アニプレックス、ノーツ
アニメ「Fate/Zero」より引用

 

次に「Zero」シリーズをご紹介します。

 

Fateシリーズにおいて現在一番参入者が多いと思われる作品。

アニメは2011年に公開されたました。

 

Fate/hollow ataraxiaにてライターである虚淵玄氏に執筆を依頼したところ、単行本一冊分仕上げたというエピソードが事の発端。

本編である「Fate/stay night」の前日譚として執筆された本作ですが、発表当時は同人コンテンツとして限られた流通ルートにしか乗らず、特定の店舗でしか入手できませんでした。

しかし、その後星海社によって正規流通することに・・・。

 

当時設定資料集に載っていた設定は同時期に発表された「Fate/Extra」と一緒に収録されることとなり、企画段階であったオンラインゲーム用の「Fate/apocrypha」も設定段階資料を収録されていました。

そのため現在長く続いているシリーズの中で比較的古参に当たる作品。

 

「Fate/zero」は原作が小説なので、本家の「stay night」と違い一本道な為、アニメ化するにあたり大きな脚本変更はありませんでした。

しかし、部分的な改編はいくつかありました。

 

具体的に言えば10話の遠坂凛が深夜に家を抜け出し親友を探しに行くシーン。

 

奈須きのこ / TYPE-MOON・ ufotable・アニプレックス、ノーツ
アニメ「Fate/Zero」より引用

 

原作では特に何かあったわけでもなく、間桐雁夜に保護されるシーンでしたがアニメでは本拠地を突き止め親友を救出出来たところが大きな改編でした。

 

あの改編は凜の芯の強さを上手く描き出し、結果的に「stay night」で凜と再び会えたときに

イイ女になりやがって・・・

と全視聴者が感じた事でしょう。

 

「Fate/zero」では7人7騎で冬木市という町で聖杯を巡って争います。

ここでFateの重要人物の「衛宮」が登場します。

 


奈須きのこ / TYPE-MOON・ ufotable・アニプレックス、ノーツ
アニメ「Fate/Zero」より引用

 

「Zero」では主人公として衛宮切嗣がセイバーを召還し聖杯戦争に挑みます。

 

このセイバーの真名はアルトリア・ペンドラゴン。

かの有名な聖剣エクスカリバーの使い手でありアーサー王としてイギリスの有名な歴史書に描かれている王です。

 

「Zero」での見どころは、とにかく登場人物が豪華でバトルシーンが鮮明に描かれていること。

胸が熱くなるシーンが多々あり、間違いなく興奮します。

 

それだけではなく、キャラクター同士の心理描写も非常に細かい。

まさにアニメ史上でも類を見ない「名作」として上げるに値する作品です。

 

 

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Fate stay night


奈須きのこ / TYPE-MOON・ ufotable・アニプレックス、ノーツ
アニメ「Fate/stay night」より引用

 

最後に 「stay night」。

この作品は「Fateシリーズ」の根幹を成していて、様々な形で世間に公開されています。

 

2006年に最初にスタジオディーン制作でアニメ化。

2010年に映画として放映されました。

当時は「人気PCゲームのアニメ化」として話題となっていましたね。

ゲームでは3つのルートがありますが、アニメ化にあたり「最初のルート」を中心に構成がされ、主体性を潰して客観的に見せるアニメ独特の仕様変更がかけられていました。

 

そして、2011年にアニメ化された「Fate/Zeroに引き続き2015年に「Fate/stay night [Unlimited Blade Works]」としてUfotableが制作でアニメ化されました。

その後、2017年にはFate/stay night Heavens feel I.presage flowerが映画として公開され、興行収入15億円を達成。

高い評価を獲得しました。

 

制作会社がUfotableに変わってから具体的な差はいわゆる作画の変更。

だって・・・これですよ。

 

奈須きのこ / TYPE-MOON・ ufotable・アニプレックス、ノーツ
アニメ「Fate/stay night」より引用

 

Ufotableが制作した作品は多くの改編をされていますが、原作に寄り添った形で・・・それでいて新たな様子を見せる事が特徴。

原作にはないセリフが挿入されて新たな標語となるのは珍しい事ではないかもしれませんが、原作者自らが監修しているため、いわゆる「らしさ」が醸していることが特徴です。

原作の良さを殺さぬよう気を遣って制作されている様に見えます。

 

原作の焦点となる「二人の対決とAnswer」についても同様です。

この二人の対決はUnlimited Blade Worksの肝となる部分。

この作品の全てが詰まっていると言っても過言ではありません。

 

そこに、「アニメならではの表現」と「新たなセリフ書下ろし」にが加わり、原作の迫力に迫るものがありました。

 

「stay night」では「Zero」での主人公の衛宮切嗣が「Zero」の作中最後で拾った子供・・・衛宮士郎が主人公として物語を進めていきます。

 

奈須きのこ / TYPE-MOON・ ufotable・アニプレックス、ノーツ
アニメ「Fate/stay night」より引用

 

また衛宮切嗣のサーヴァントであるセイバー(アーサー王)が息子の士郎も契約し聖杯戦争に挑むというのも胸熱展開です。

「stay night」ではでは「Zero」での登場人物も大きく関わってきます。

その関わり方も「Zero」での伏線があり、見終わった後に「ああこういう事か」と思えるくらい世界観やストーリーが素晴らしい位に凝ってあります。

 

 

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番外編

全体的にFateはストーリーや登場キャラが物凄く凝ってあり絵も非常に綺麗で見やすく、万人受けするアニメだと思います。

 

Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ

また番外編ですが、Fate イリヤというアニメもシリーズ化されており、こちらは可愛いキャラ(小学生)が豊富でイリヤも魔法少女に憧れを持つ小学生です。

ストーリー自体は今までのFateとやや似ておりますが、英霊と契約するのではなく、7騎の英霊全てを倒すのが目的としたアニメ。

 

こちらは本編のIFとして魔法少女ものとして雑誌連載からアニメ放送されました。

いささかマイナーな本ではありますが、こちらもFateシリーズを連ねる展開になっています。

作者のひろやまひろし氏はかつて同人誌でFateシリーズを題材とした作品を書いており、その経歴を買われて本作を制作するに至ることに。

 

Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤでは初期はギャグを中心とした展開。

しかし、少しづつ本編のシリアスさを滲みだしていくことが大きな特徴。

 

また、本編で登場した要素がガジェットとして登場し、本編を彷彿させる要素が多々見られます。

そのためファンならにやりとすることも多いでしょう。

 

主人公であるイリヤはひょんな事から本当に魔法少女になり、7騎の英霊達に挑みます。

Fateイリヤ(プリズマイリヤ)も3期までアニメが放映されており、2017年には映画化もありました。

非常に人気のある作品の一つです。

 

Fateイリヤの見どころは間違いなくキャラの可愛さ。

主人公のイリヤはもちろんの事、ライバル兼友達兼重要人物である美遊(みゆ)もクールビューティーで、後々に登場するクロもキャラが立っており、小学生ながらセクシーな感じで可愛いです。

 

他にもサブキャラとして登場するクラスメイトも繊細にキャラ作りがされております。

また日常系のアニメと間違う位、可愛い子がほのぼのとしたストーリーを描くのも魅力の一つです。

しかし一見してバトルシーンになると激しく動き回り本家のFateにも劣らぬバトルシーンが描かれております。

展開の起伏が激しいアニメなので見ていて飽きない作品だと思います。

 

またまた番外編ですがFateはアプリ化もされています。

ここでは数多くの英霊が登場しますので偉人が好きな方達はとにかく嵌ると思います。

冬木のストーリーをもじったりしており、オリジナルストーリーやこのアプリしか今は登場していないキャラも多くいますのでこれからFateを見ようと思っている方はぜひアニメを見た後にプレイする事をお勧めします。

 

Fateシリーズの原作原案の奈須きのこ氏。

この人が手掛けた作品「空の境界」もまた高い人気を獲得しています。

こちらは2007年から映画化。

 

この作品のためだけに音楽ユニットKalafinaが結成されたのはファンの中では有名な話。

ホント、kalafinaを生んでくれたことには感謝が尽きません。

 

制作会社はufotable。

7章に分け、さらに1章ごとに監督が変わって制作されたのは話題となりました。

 

 

こちらも是非見てみてください。^^